2008年「ビザ無し交流」択捉島訪問(その3) |
根室を出てから三日目の朝。
例によって内岡湾に停泊した「ロサルゴサ号」で一泊した後、ハシケに乗船して島に上陸する。港内を見ると、かなりの大型船も波止場に接岸しているのに、なぜハシケに乗り換えるのかは不明。
かなり年季の入った町の体育館でスポーツ交流。
綱引きその他の競技に汗を流す。
こちらはギドロストロイ社の新しい体育館。テニスコートを始め、ビリヤード場や日焼けサロンまである。
同じくギドロストロイ社の従業員寮で昼食。モスクワあたりの大学の寮と比べても遙かに設備が整っている。夏場はロシア本土や旧ソ連圏からアルバイトの若者がやってくるとのこと。
連邦予算で建設中の飛行場。付随して町までの道路も整備されるとのこと。ロシア側の説明では環境アセスなど実施しているとのことだったが、日本側からは「本当に大丈夫かいな?」の声も。
ギドロストロイ社の水産加工工場。一日300tの処理能力があるとのこと。島の経済の源泉だ。
「クリル諸島はロシアの土地だ」。ちなみに日本の外務省は「択捉島や国後島はクリル諸島ではない」、との立場だ。
ギドロストロイ社ご自慢の水産加工施設。カナダなど外国の技術を導入して操業しているとのことだったが、対話集会で話が進むに従って、加工した残渣(ゴミ)を海中に投棄していることが判明。日本側から突っ込みが入る。
夜は例の従業員食堂で歓迎の宴会。ビール「バルチカ」も「3番」でなくて「7番」が出るあたり、ロシア側の「もてなしの心」を感じた。となれば、注がれた杯は飲み干すのが客人としての心得である。
島の地区長じきじきにウォッカとコップをもって岸壁まで見送りに来てくれた。もちろん、ここでも「別れの一杯」である。
翌朝、根室を出航してから4日目の朝、再び国後島の古釜布湾に戻り、国後組と合流する。後は、一路、根室へ向かい、今年のビザ無し訪問を終える。 |