ブルガーコフБулгаков, М. А. (1891-1940)

 

今でこそ「犬の心臓」や「巨匠とマルガリータ」で有名だが、彼の作品は革命に批判的だとされて生前は出版できなかった。「巨匠と〜」が出版されたのはフルシチョフによるスターリン批判のあと、1966年のことだった。

その昔モスクワに留学中に、私はロシア語の勉強にとこの作品を読みかけたのだが、結局何がなんだか分からなかった。ただ、唯一、Москва – большой сумасшедший домという一文に妙に納得した想い出がある。

ブルガーコフの家はサドーヴォエ沿いだが、この作品の舞台といわれる家はオストージンカ通りにある。墓所はモスクワのノヴォデーヴィッチ修道院。ちなみに墓石は作家の死後、妻のエレーナがノヴォデーヴィッチ修道院の作業場で改葬されて不要になったゴーゴリの墓石を見つけて夫ブルガーコフの墓石にしたもの。石が硬くて鑿の歯が立たなかったため、墓誌はプレートに刻んで貼り付けたとのこと。

 

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