<!--This file created 98.10.22 8:30 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>soeno20japanese</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=613 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY background="../picture/wallpaper/cd-rom/grain/w.grain.04.JPG"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2"COLOR="#AF0000"><A NAME="アンカー"></A></FONT><FONT SIZE="+2"FACE="平成明朝" COLOR="#AF0000">子供の生きている社会</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT FACE="平成明朝">２年　添野　佐都子</FONT></P><P><FONT FACE="平成明朝">　</FONT></P><P><FONTFACE="平成明朝">　ここ数年、未成年による犯罪が急激に増加している。突発的に襲撃や殺傷といった若者の犯罪の波が日本におしよせている。その理由の多くが簡単なものである。不愉快な会話が原因で親や先生を襲う者や、友達と喧嘩をして殴った者などである。両親の思いやりの言葉の真の意味を全く理解できず、感情のコントロールが下手な子供達が増えているとも言われている。実際学歴社会の日本で生きている子供達は、ぎりぎりの所まで追いつめられている。その解決法はまた別の問題であろう。だがなぜ、その感情の激しい爆発が他の人に対しての攻撃や暴力を引き起こすのだろうか。暴力は人を殺すこともできるということ、死がどれほど重いのかということを本当に分かっていないのだろうか。</FONT></P><P><FONTFACE="平成明朝">　一時の感情の爆発から起こる少年犯罪について考えていた頃、一冊の本を思い出した。１９９２年に発表され、児童文芸新人賞を取った湯本香樹実の「夏の庭　TheFriends」である。祖母の葬式の後、小学６年生の少年とその友人達は人の死に興味を持ちはじめる。死ぬということはどんなことなのか、身近な人が死んだら自分はどんな気持ちになるのかを知るために、３人の少年達は近所にいる今にも死にそうな老人を観察することになる。初めはただの観察相手であった老人は日毎に少年達と親しくなる。親や学校からも学ぶことのなかった、生きていく上で重要なことを老人から彼らは学んでいく。洗濯ロープの張り方や草取りの仕方、板の切り方など。彼らの間にとても親しい関係ができた。少年達は「おじいさんだったらどう言うだろう」と以前よりも深く考えるようになった。だがそのとき、思いがけず老人は死んでしまう。その死は彼らが初めに考えていたような興味本位の出来事ではなかった。深い悲しみと老人の遺体。昨日は生きていた人が今日はもう息をしていない。彼らは死の過酷さと人の運命を受け入れることを学び、老人の死を乗り越えていく。少年達は死んでしまった身近な人を悲しく見つめていた。その時彼らは人生を生きることは素晴らしいことだと理解したであろう。</FONT></P><P><FONTFACE="平成明朝">　今、日本では核家族がより多くなり、老人と生活を共にする子供達が少なくなってきている。たまにしか会わない祖父母が死んでしまったとき、漠然とした悲しみを味わうだけであろう。そこから何か学ぶことができているのだろうか。死の過酷な面においては何も学べないであろう。大都市では人々は孤独の中で、古い世代の人々も含めた隣人から離れて心の孤立の中で、生きている。子供達に有害な影響を与えるひどくおかしいテレビゲームや、残忍な漫画も同様である。うまくいかない時リセットボタンでゲームを取り消し、好成績で保存していたゲームを再びはじめることができる。こうしてやりたい放題の状況が生まれる。漫画には多くの暴力シーンがあり、あまりにも多く残酷な人が出てくる、その結果意識の中に暴力を許す雰囲気が積み重なる。</FONT></P><P><FONTFACE="平成明朝">　この少年達は家庭内の様々な問題を抱えている。外に愛人をつくって帰ってこない父親。両親の不仲。家業の跡継ぎなど。これらの問題は彼らに直接関わるのだが、それについては扱われないし説明もされないのである。だいたい彼らは大人が思っているよりもずっと、注意深く真剣に生活の状況を見ているのである。それにもかかわらず思いやりの気持ちや真面目な会話なしにいつも取り残されているのである。この老人は少年達を一人前として扱った。誰にも語ることのなかった過去の辛い戦争の話や人生の話を少年達に語った。そして少年達は次第に彼に心を開いていく。なぜ彼には心を開くのだろうか。それは老人だけが彼らを大人として扱ってくれたからである。もしこのような両親がいて、もし一人前の人間として子供達を扱ってくれたなら、少年犯罪ももっと少なかったであろう。</FONT></P><P><FONTFACE="平成明朝">　今、残念ながら、死の重さの認識が曖昧になってきている。このような社会体制を作ってきてしまった大人達が、次の若い世代の教育体系を見直さなければならない時が来たのである。</FONT></P><P><CENTER><FONT FACE="平成明朝"><HR SIZE="5"></FONT><B><FONT SIZE="+1"FACE="平成明朝"><A HREF="../20russian/soeno20.pdf">Russian</A></FONT></B></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../20english/no.20menu.html"><IMGSRC="../picture/botton/cd-rom/b.topics.01.GIF" WIDTH=127 HEIGHT=28X-SAS-UseImageWidth X-SAS-UseImageHeight ALIGN=bottom></A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../index.html"><IMGSRC="../picture/botton/cd-rom/b.index.01.GIF" WIDTH=127 HEIGHT=28X-SAS-UseImageWidth X-SAS-UseImageHeight ALIGN=bottom></A></CENTER></P></BODY></HTML>