<!--This file created 99.12.24 20:12 by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>yuki25-j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=757 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#F3FFC5"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2"COLOR="#0000AF"><A NAME="アンカー"></A>うたのはこぶね</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">２年　長正路　幸</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　空や木々がすっかり秋の訪れを感じさせるようになった10月の始め、私は札幌のあるギャラリーへ行った。それは札幌在住の２人の女性が企画した「うたのはこぶね」という短歌の個展だった。</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　主催者である小林真実さんと長岡登美子さんは藤女子大学の学生時代の同級生だった。２人とも文芸部に所属し、その頃は小説や詩を書いていたそうである。その後、２人は短歌に出会う。９７年からは毎年自分達で歌集も作り、今回の「うたのはこぶね」はこれまでの集大成として開催された。私は以前から小林さんと知り合いだったため、この個展について彼女にいろいろなことを聞くことができた。</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　　　　九月の空に見とれれば「口あいてる」と吹き過ぎる風が教える</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　　　　髪の中の小花を取ってくれながらあなたも花を浴びている午後</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　小さな会場内には２人の短歌が絵や写真等と一緒に展示されており、隅のテレビでは彼女達の自作のビデオが流れていた。このビデオでは、一般の人々に街頭で短歌を朗読してもらったり、彼女達の友人も出演する短歌を用いた寸劇があったり、様々な形で短歌を楽しませてくれる。日本独自の物でありながら一般には馴染みの薄いこの芸術が、誰でも親しみやすいものであるということを、今まで短歌の世界に無縁だった人々に伝えたかったというのが「うたのはこぶね」への二人の願いだった。</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　何年か前までは短歌に興味を持っていなかった小林さんも、１人の歌人を知ったことが切っ掛けとなり、個展を開くまでになった。切っ掛けというものはいつ、何処で出会うか分らないものである。</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　五・七・五・七・七という決められた枠の中に、３１文字の言葉で作られる世界。用いる言葉が限られているからこそ、歌人の想いは凝縮されて歌に表れる。</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　　　　君たちがどんなに好きか伝え得ぬこのなんでもない日に祝福を</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　小林さんの「詩を書く人と詩を書かれる人」の話が印象的だった。彼女は、自分は確実にこの前者の方にあたると言った。言葉というものは、自分が居なくなってしまっても残るものである。小林さんは自分の人生に関わった人々を、自分の言葉で何十年も何百年も後の時代に残していきたい、伝説にしたいのだと語った。</FONT></P><P><FONTSIZE="+1">　人生は短い。特別な日もごく普通の日も、立ち止まることなく進んで行く。私たちはどんどん過ぎ去って行く日常の中で悩み、悲しみ、喜び、さまざまな感情を抱きながら生きている。それらは私たちの人生の大切な一部である。心の中にとどめておくのは勿体無い。小林さんと長岡さんはそんな想いを短歌という形に変えて、伝説を残してゆく。</FONT></P><P><CENTER><FONT SIZE="+1"><HR></FONT><FONTSIZE="+2"><A HREF="../25english/25topics.html#アンカー4867">Topics</A></FONT><FONTSIZE="+2"><BR></FONT><FONT SIZE="+2"><A HREF="../index.html">Index</A></FONT></CENTER></P></BODY></HTML>