<!--This file created 01.4.24 2:08 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>watanabe28j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=613 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2"COLOR="#5918BB">茶番に終わった不信任決議</FONT></B>　</CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>　２年　渡辺弘毅</P><P>　１１月９日、民主、自由、社民、共産党の野党４党が森内閣に対する不信任案決議案を提出することで合意した。森内閣の支持率の低迷や森首相の度重なる失言を踏まえ、首相退陣を明確に求める必要があると判断したためだ。その２日後、自由党の加藤紘一元幹事長が「国民を入れた大きくて広いドラマのはじまりだ」と発言し、不信任案に賛成する意向を示した。この発言に山崎拓元政調会長も同調し、自民党内部は主流派と非主流派に分裂した。</P><P>　野党は２０日に内閣不信任案を提出し、同夜の衆議院本会議で採決が行われた。しかし、ここで信じられない事態が起こった。不信任案に賛成していた加藤、山崎ら非主流派議員の大半が土壇場で欠席したのだ。このため不信任案は与党の反対多数で否決された。結局、加藤氏の造反は自民党の派閥争いで終わり、「大きくて広いドラマ」は単なる「茶番劇」になってしまったのである。</P><P>　この決断の理由として加藤氏は「数の見通しは微妙で必ずしも勝利を確信できるものではない」と語った。自民党の野中広務幹事長は不信任案に賛成する議員に対して党除名を含む処罰を課す考えを示していた。彼はこの除名処分をちらつかせ、加藤氏に同調していた加藤派議員を個別に説得していったのである。その一方では、本会議直前まで行われた加藤派の小里氏の会談の中で、最後まで加藤氏への妥協を拒否した。さらに加藤派内部でも不信任案反対を主張するベテラン議員もおり、加藤派は次第に分裂していった。このような実情に直面し、加藤氏は本会議欠席を判断したのだ。この加藤氏の行動には深い失望と憤りを覚える。結局、加藤氏は自民党内の自分の地位を優先させたのだ。加藤氏は「名誉ある撤退」と説明しているが国民には「無様な敗北」と映っただろう。こんなことでは国民の政治不信をあおるだけだ。</P><P>　今回の不信任案は否決されたが森首相はこの信任の意味をじっくりと考えるべきだ。加藤氏の造反で森内閣の不支持率は前回の56.4%から70.5％にはねあがった。さらに自民党内からも「森首相では来年の参議院選挙は戦えない」、「首相が信任されたと思っている議員はいない」などの森首相退陣の声があがっている。今回の造反を引き起こしたのは確かに加藤氏である。しかしその要因をつくったのは森首相であり、森首相はそのことを十分に自覚しなければならない。</P><P>　森首相は少数の自民党幹部によって選出され、森内閣は発足時からその正当性が指摘されてきた。この密室での首相選出が、森善郎という資質を欠いた人物を選び、「神の国」発言などの数多くの失言を生んでしまったのだ。野中氏はこの首相選出や加藤氏の造反を理由に１２月１日に辞任した。しかし、野中氏の辞任には疑問が残る。森内閣の大黒柱である野中氏が抜けることによって、政権基盤の弱体化は避けられない。内閣発足以来最大の危機を乗り切った直後の辞任は、あまりに無責任である。今後は自民党内で「ポスト森」の動きが活発化するだろう。党内の権力争いは国民を白けさせるだけだ。</P><P>　この混乱において国民は加藤氏に大きな期待を寄せた。これは一種の政治参加である。さらに国民の間ではこの政局について活発な議論が行われた。このような「茶番劇」を二度と繰り返さないためにも、加藤氏の行動がもたらした後ろ向きの感情を、政治を変える前向きのエネルギーにしていかなければならない。そして自分たちで良識ある政治家を選び、育てていかなければならない。その意味では、今年の参議院選挙に注目したい。</P><P><CENTER><FONT COLOR="#000000"><HR></FONT><FONTCOLOR="#000000"><A HREF="../28english/watanabe28e.html">English</A></FONT></CENTER></P><P><CENTER><FONTCOLOR="#000000"><A HREF="../28english/28topics">topics</A></FONT></CENTER></P><P><CENTER><FONTCOLOR="#000000"><A HREF="../index.html">index</A></FONT></CENTER></P><P>　</P></BODY></HTML>