<!--This file created 02.7.25 1:28 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>hase33j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=66 BOTTOM=768 LEFT=8 RIGHT=538></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+1"COLOR="#0000AF">オランダが安楽死を合法化</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>３年　長谷　真琴</P><P>人として生まれてきた以上どうしても避けることの出来ないのが「死」である。どの様に死を迎えることが大事なのか。治療を望んでいない末期状態の患者を出来る限り生かし続けることは正しいことなのだろうか。そしてその家族はどうだろうか。彼らに治療を止める権利や続けさせる権利があるのだろうか。非常に難しい問題である。</P><P>2002年4月1日、世界で初めてオランダで安楽死が全面的に合法化された。今までアメリカのカリフォルニア州やオレゴン州の法律では安楽死法案が認められていたが、国家レベルで認められたのは今回のオランダが初めてである。もちろんこれは日本のみならず世界中で話題になっていることである。安楽死が認められる主な条件として、１、患者に明確な死にたいという意志があること。２、受け入れがたい苦痛があること。３、安楽死を実施する医師は他の医師と相談すること、がある。さらに世界最大の安楽死推進団体、オランダ自発的安楽死協会は今後の運動方針として「肉体的な苦痛」に加えて「精神的な苦痛」も安楽死の理由として容認することを求めると掲げている。</P><P>オランダでは1970年代初めから、安楽死を巡り国を挙げて議論が繰り返され、これまでに医師会のガイドラインや裁判を通じて事実上安楽死を容認するようになっていた。また1994年に改正された埋葬法で安楽死を容認する基準が出来ている。現在それに沿って年間4000件以上も行われている。オランダの隣国であるベルギーでも、オランダの影響を受けた形で合法化へ向けての手続きが始まった。しかし、ベルギーの場合は既にオランダ同様に安楽死が行われていると言われている。オランダに勢いづけられて法整備が始められた、と言った方が正しいのかもしれない。</P><P>なぜ安楽死法がオランダで初めて国家レベルで成立したのか。それにはオランダの「個人と自由を重視する伝統」が関係していると思う。それは自分が他人にも干渉されたくない代わりに、他人のやることにも周囲に迷惑がかからない限り寛容であるという気風である。この社会風土が安楽死法案を成立させた背景にある。</P><P>安楽死は医学的な面に直接関連するとともに、宗教につながる問題でもある。オランダでは、カトリックが約20％、プロテスタントが約16％、無宗教が約60％と構成される（1997年）。1950年代はカトリック、プロテスタント教会に属する国民が多かった。しかし宗教を中心とした社会基盤の変化が起こり「個人と自由の尊重」を生み、無宗教の人が増えたのではないだろうか。このことが世界で初めて安楽死法が容認された大きな理由ではないだろうか。</P><P>日本でも、この法案が施行されてから様々な議論が起こっている。ところが、安楽死以前の問題として延命治療をしない「尊厳死」について、社会の容認に向けた運動が続いている。多くの日本人は延命治療と安楽死の問題を関連づけて見ていない。日本では痛みを緩和する治療法が進み、安楽死よりも尊厳死を望む国民が増えているという指摘の声も挙がっている。末期の患者が延命治療を拒否し、尊厳を持って最期を迎えるためホスピスや在宅医療などを充実させる必要性があるというのである。まだ日本ではホスピスなどは聞き慣れない言葉であるため、ホスピスは死を迎える場所だと思っている人が多いのが現状である。しかし本来は自分らしく生き抜く場所なのである。このような誤解を生まないためにもホスピスなどの施設を充実させなければならない、という言葉にもうなずける。</P><P>安楽死は結局は患者本人が残される家族に自分の意志を納得させる必要はあるだろう。安楽死を望む理由も安易なものでは認められるものではないし、オランダで実施されているような様々な条件も必要だろう。一方で安楽死が普及するにつれて「死を選ぶこと」へのためらいや抵抗が薄れていくのではないだろうか。ここまで「死」を推進しても良いのだろうか。</P><P>死を直視することについて公開の場や政治を通して徹底的な議論を行ったオランダから多くの事を学ぶことが出来るだろう。オランダのように安楽死が認められるかどうかはまったく想像がつかないが、日本独自のやり方で、日本の文化や歴史、宗教を踏まえてじっくり時間をかけて議論、検討していく問題になるだろう。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../33english/33topics.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A><BR></CENTER></P><P>　</P></BODY></HTML>