<!--This file created 02.7.25 2:00 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>hasegawa33j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=66 BOTTOM=664 LEFT=8 RIGHT=933></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><FONT COLOR="#00AF00">　　　</FONT><B><FONT SIZE="+1"COLOR="#00AF00">第2回国際文化フォーラム「玉葱と蜘蛛」</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2年　長谷川　倫子</P><P>時計台ホールでは毎月第4水曜日に、国際文化フォーラムが行われている。この講演は市民に大学を開放するのが目的である。札幌大学教員を講師に迎え、主に国際文化をテーマとし、5月は「玉葱と蜘蛛〜ドストエフスキーとトルストイと芥川龍之介」というテーマで、ロシア語学科の鈴木淳一教授が講師を務めた。</P><P>まずは講演の内容を概説する。明治時代に入り、日本に多くの外国文学が持ち込まれたが、日本人はとくにロシア文学を広く深く受け入れた。それは文学のみならず、思想や人生観にまで影響を与えた。1870年代から今日までドストエフスキー、トルストイ、チェーホフ、ゴーゴリ、ツルゲーネフといった偉大な作家の多くの作品が日本語に翻訳されてきたが、彼らの影響をうけなかった日本人作家はほとんどいないだろう。</P><P>大正時代を代表する作家である芥川龍之介にも、これらの作家達からの影響が多く見られるということであった。ただ時間の制約上、芥川がロシアの作家からうけた影響をすべて論じるわけにはいかず、具体例として挙げられたのは、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』（1879-80）の1章「1個の玉葱」、トルストイの翻訳『カルマ』（1894）、芥川の『蜘蛛の糸』（1918「赤い鳥」創刊号掲載）の3作である。現在では芥川の『蜘蛛の糸』の種本は鈴木大拙訳『因果の小車』（ポール・ケーラス『カルマ』の翻訳）ということになっているが、それでもドストエフスキーとトルストイと芥川の作品の類縁関係は十分魅力的であった。</P><P>これらの作品に共通するのは、地獄に落とされた罪人が、生前に行ったたった1度の善行ゆえに救いの機会を与えられるが、結局は己の利己心ゆえにそれを失い地獄に戻るという話である。このように鈴木教授によって、3作家の作品における類似点と相違点がわかりやすく説明された。彼は誰が何に影響を与えたかということよりも重要なのは、我々自身が古典作家の世界に入ってゆき、永遠の知恵を見つけることだ、と話を結ばれた。</P><P>ロシア語学科の山田隆教授が司会を務め、この後聴衆と教授の質疑応答が行われた。最後に山口学長が、「世界各地でこれらの作品に見られるようなテーマの民話があり、時には違った展開をするが、比較文化的にみてもおもしろいことだ」と感想を述べた。</P><P>定員150人の会場は満席で、市民はもちろんのこと大学生、院生、それに外国人もいた。市民の中には文化フォーラムに何度も参加している人もいた。今回の話を聞き、再度これらの作品を読もうという反応が返ってきた。講演を聴いたことが呼び水となり、作品に対する関心を持たせることが出来たという意味でも、今回の講演は大成功に終わった。</P><P>明治から昭和という激動の時代のなかで人々が読み続けたロシア文学から、混迷する平成の人々が受け取るなにかが見つかるかもしれない。活字離れが叫ばれている今だからこそ、読書の時間をとりたいものだ。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../33english/33topics.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P><P>　</P></BODY></HTML>