<!--This file created 03.4.19 0:38 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>hase35j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=860 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONTSIZE="+2">『アホでマヌケなアメリカ白人』に記されたアメリカ政府の真正の覚え書き</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">3年 　長谷　真琴</FONT></P><P>　こんな嘘と権力に固められた国でよく黙って生活していることが出来るな、というのがこの一冊の本を読み終えての私の感想である。途中何度も読み続けることを諦めようとしたくらい嫌気がさしたほどの内容だったからだ。嫌気を感じた相手、それは世界の大国・アメリカ合衆国であり、合衆国大統領、ジョージ・Ｗ・ブッシュである。</P><P>　『アホでマヌケなアメリカ白人』なんとも挑発的なこの本を書いたのは、マイケル・ムーアというジャーナリスト兼映画監督兼TVプロデューサーである。ところが、著者である彼自身がアメリカ白人なのである。そんな彼がアメリカの影の部分を暴き、さらに大統領をはじめとする多くの政治家の実名を載せて批判している。</P><P>　この本は誰もが覚えている事件、2001年の世界貿易センターでのテロ事件の後に出版された。そしてあっという間にアメリカでミリオンセラーを達成した。それはなぜなのか。私が考え付く理由は一つだけである。どれだけの内容が真実なのかわからないが、出版前に「大統領を名指しで批判した部分の削除」が要求されていた。この点を考慮するとすべてが真実であるようにも思える。当然、ムーアはこの要求を簡単に呑むような男ではない。こういった圧力を跳ね除けて出版に踏み切った結果、主要メディアは一切無視、書評も批判もまったく載らなかった。それでも発売以降、長期にわたってベストセラーリストの上位に君臨し続けているのは、彼のジャーナリストとしての真実を追い続けていく姿や、そうやって調べ上げたことを包み隠さず公表する姿、そして何よりも彼自身が持つ個性や文才が、アメリカ国民に受け入れられた証拠ではないだろうか。</P><P>　この本ではブッシュ大統領の問題について多く取り上げられていた。事の始まりは2000年の大統領選挙にあるように見えるが、実は選挙が始まる前から「疑惑の選挙」の第一歩が踏み出されていた。ブッシュの大統領選挙運動副委員長で、選挙を管理する立場にあるフロリダの州務長官でもあった人が、あるデータ会社に多額の金を払い、フロリダの投票者名簿にチェックを入れた。そして元犯罪人であると疑わしい人間を全員、名簿から削除した。中には重犯罪人と生年月日が同じ、または社会保障番号が似ているといっただけで削除された人もいる。フロリダの州法によれば、元重犯罪人には投票権がないことになっている。残念なことにこの州法によって多くの黒人の投票権が剥奪された。フロリダ在住の黒人は、圧倒的に民主党支持者である。投票者名簿から元重犯罪人の名前を削れば、何千人もの黒人を投票場に寄せ付けないように出来ることをブッシュは知っていたのである。</P><P>　当事国に住んでいるわけでもなく、政治に詳しいわけでもない私でも、ニュースや新聞で目にする彼の言動や行動に不信感を感じていた。それがムーアによって公表された真実を知ることによって今度は、呆れや怒りを感じるようになった。日本でも政治家に対する不信感は山のように積みあがっているが、それにも似た感情が浮かんでくる。ブッシュは疑惑の選挙によって得た大統領の座を、子供のように喜んでいるだけのように思える。そしていざ大統領になると、自分の周りしか見えない独裁者のような振る舞いで国を巻き込んでいく。過去に世界中で見られた忌々しい人種隔離政策や政治的圧力の下に暮らす人々を思い返すようで、どうしようもなくなる。</P><P>　ムーアは結局この本を出版することができ、その上ベストセラーを達成することができた。アメリカ人は政治の世界にクサイ部分はつきものと、初めからわかっていてそれをあきれつつも逆に楽しんでいるのではないか、と思える。そこがアメリカの魅力のひとつであって、異常なこの社会に反発を表す人が目立っていない理由なのではないだろうか。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../35english/35topics.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P><P>　</P></BODY></HTML>