<!--This file created 03.4.19 0:36 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>konno35j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=778 LEFT=4 RIGHT=803></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2">歪む社会と対峙していく</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">2年　金野　宏昭</FONT></P><P>　　日本は、敗戦、高度成長、高度情報化時代を経過して先進国の仲間入りをして現在に至っている。人々もまた、時代の変革によってその価値観を見つめ直し、時代の波を乗り越えてきた。その繰り返しの中で、常に時代の先端を行く若い世代は、社会の鏡として世状を映し出しながら、これからの時代を担って行くのである。しかし、今の若い世代とは、どのような世代なのだろうか。現在の日本の若者は、それ以前と比べ、過度な情報社会や、長引く不況が招く様々な悪影響のため、絶対的権威の失われた社会の中に生きている。その社会とは、物量における富はそれなりに保証されているが、精神的な側面から、実に不安定で危険な状況にあると言わざるを得ない。この様な社会で暮らしている大人も、そして若者も、まさに同様の性質を備えているのだろう。</P><P>　彼等の行動の中で、最も不可解なものが、青少年の犯罪・非行である。最近では突発的な感情に駆られて人を殺してしまうというケースが目立っている。この時代、人を殺すという行為に何の疑問も持たない青少年がいるという事を考慮しなければならない。なぜ殺すのか。なぜ疑問を持たないのか。という考えが出てくるかもしれないが、逆に、なぜ殺したらいけないのか。なぜ疑問を持つのか。と考えると、展開が違って来る。その答えを彼等に明確に教える人が周りにいないのが少年犯罪の原因の一つなのかもしれない。非行においても、最近では、小・中学校等での学級崩壊や、道徳心のかけらもない援助交際という驚くべき現象が見られる。これは、大人の威厳が失われている事を示唆していると同時に、従来の社会の信頼関係の崩壊が伺える。若者は、大人を尊敬の念で見る事が出来ず、また大人も若者にこれからの社会を担わせる訳にはいかないという考えを抱いてしまう。こうなってしまうのは、世の中に、普通に持っているはずの常識が通用しなくなってきている証拠なのだろう。</P><P>　では、常識とは何だろうか。健全な人々の中にいれば考える機会もないだろうが、これほど曖昧な言葉も他にはない。常識とは、人の集まる如何なる共同体にも発生するものであり、社会のルールとして暗黙の了解を得ている。そして我々は成長していくにつれて、理論というよりは感覚でその意味を実感していく。だが、現代の社会の歪みが、今ある常識という言葉を蝕んでいるのではないか。誰もがこうした特異な状況下では、時代を正視し、捉え、的確な判断の基に行動していくのは難しい。</P><P>　1960年代後半〜1970年代前半にかけて、連合赤軍や各地の学生運動が、非常識極まりない手段で日本の共産主義化を叫び、世間を騒がせ、敗北に至ったが、彼等は彼等なりの理想をもって、国家権力打倒のために立ち上がったという事実がある。今の時代では考え難い出来事だが、国家権力打倒という目的を掲げた正義を基に、犯罪行為をする事も、銃を持つことも、同志の処刑をする事にもためらいはなかった。彼等のやった事や結果はどうあれ、自ら打ち立てた理想に向かって邁進していった様には、現在の日本社会では見ることが出来ない、新鮮な輝きが感じられる。今の社会に疑問を持つ事、そして理想を持って未来に挑む姿勢が、今我々にとって、一番必要とされている要素である。</P><P>　現代の若者が抱える欠点は、個人と組織との関係の上にある。それは、この情報化社会がそうさせているのかもしれないが、若者達は、組織立って今の社会を動かそうとする力も、自分という人間を強く主張する個性も、欠如しているのではないのだろうか。少なくともそういう若者が増えているように感じられる。勿論、若者だけでなく、大人の方々にも問題はある。大人達には、常に厳しさと威厳を持って、我々若者に接して欲しい。物のない時代に生まれ、多情多感な時期に高度成長期を経験してきた大人達は、時代の移り変わりというものを常に感じながら生きて来たはずである。その流れに屈する事なく、若者との交流を絶やさないで、我々を然るべき方向へ導いて行って欲しい。そして、我々は、今一度、社会の原点に還って、自己を、そして世間を見つめ直す必要がある。この現代社会に対して、どう接していくかではなく、どう変えて行くかという事を良く考えて頂きたい。その先に、どんな答えがあろうとも、理想を持って行動して行く事、そのものに意味を感じていきたいものである。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../35english/35topics.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P><P>　</P><P>　</P><P>　</P><P>　</P><P>　</P></BODY></HTML>