<!--This file created 04.7.23 4:47 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>okabori39j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2">ジュゴンの危機を救え</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">2年　岡堀　洋平</FONT></P><P>　</P><P>　　4月26日、朝、沖縄沖の定置網にかかった国の天然記念物ジュゴンが発見され、テレビや新聞を賑わせた。ジュゴンは熱帯から亜熱帯にかけての海に生息する草食哺乳類であり、伝説上の人魚のモデルとされている。海牛目に分類され、同じ海に棲む哺乳類のクジラやイルカとはまったく別の種類で、アフリカやアメリカに生息するマナティーは同じ海牛目の親戚である。</P><P>　　ジュゴンは、太平洋からインド洋沿岸にかけて広範囲に、約10万頭生息してきた。しかし近年、その生息数が減少し、IUCN(国際自然保護連合)も絶滅危惧種に指定した。日本でも、かつては沖縄各地に見られたが、現在は沖縄本島東海岸北部に位置する辺野古周辺にわずかに生息しているだけで、その数は50頭未満と言われている。</P><P>　　ジュゴンが生きることのできる環境は、藻場があり、サンゴ礁があり、魚がたくさんいなければならないのだ。しかし近年、沖縄ではサンゴ礁が非常に大きなダメージを受け、広範囲にサンゴが枯渇してしまっているのである。また辺野古周辺にもその被害が及んでいるのである。その原因の1つに近年大発生しているオニヒトデによる食害というのがある。オニヒトデの大発生は、海岸工事、水質汚濁、海水の富栄養化などの海洋環境の変化によるものであるという説があるが、近年の沖縄の観光開発における進度をあっわせて考えてみると、やはり海岸沿いの観光ホテルの建設によって環境変化が引き起こされた可能性は十分に高いのである。</P><P>　　それにも関わらず最近、救いがあるという声も出てきたのである。なんとジュゴンの唯一の生息域である辺野古のサンゴが今回復段階にあるというのだ。そこまで至った原因は、沖縄近海のジュゴンを保護しようとする、日本各地の自然保護に熱心に取り組むボランティア達の地道な活動の成果が挙がり始めたためだと考えられるのである。そのボランティア活動の1つとして、サンゴの卵を着生させるためのセラミック製の杭をサンゴ礁に打ち込もうという試みが行われた。さらに言うならばジュゴン保護区の設定と国際水準の環境アセスメント実施を政府に求める全国的な署名活動さえ行っているのだ。</P><P>　　ジュゴンだけを隔離して護っても、生息域がなくなれば意味をなさなくなる。国の天然記念物であるため、ジュゴンは日本中どこへ行っても天然記念物である。しかし、それだけでは生息場所までを護ってはくれない。生息地を「天然記念物」にしなければ、そこに棲んでいる生き物ごと護っていくことはなかなかできない。生息環境の藻場と、サンゴ礁をきちんと護り、沿岸域を保全することが非常に重要であるが、それだけでは海辺の環境は護れない。周辺の陸域も護らなければいけない。そこに流れ込む川の保全、その水を蓄える山、森の保全、このようなものを一体として保全していかなければならない。生物の多様性を保全することがジュゴンの保護に関わってくるわけである。</P><P>　　ジュゴンのいる環境は漁業資源にもなり、環境教育のためにも活用でき、観光資源としても役立てることができる。そのようないろいろな人間活動を支えていくための象徴としてジュゴンの生育場所を位置付けるべきである。</P><P>　　環境悪化が進み大きなダメージを受けている沖縄の海にかろうじてジュゴンが生息している。私達の前に姿を見せたジュゴンによって、私達一人一人が沖縄の環境について深く考慮し、改善、保護に向けて強く意志を持ち続けていかなければならない。</P><P>　　今、地球的規模で自然環境が悪化する中で、私達の生活のあり方が問われている。ジュゴンを護ることは、豊かな地球環境を護ることであり、21世紀を生きる私達の未来を護ることにもつながっていくのである。</P><P>　　遠い将来、例えば一千年後、ジュゴンに限らず現在生息している全ての海洋生物が全て生存している世界が、私達の子孫には夢であるということがないように願わずにはいられない。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../39english/topics39.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A>　</CENTER></P><P>　</P><P>　　</P><P>　</P></BODY></HTML>