<!--This file created 05.9.9 0:15 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>furukawa42j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=3 RIGHT=533></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONTSIZE="+2">尼崎列車事故が教えてくれたこと</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">1年　古川　絵梨</FONT></P><P>　</P><P>今年4月25日、兵庫県尼崎市の脱線事故のニュースに、我々は衝撃を受けた。この大惨事で、107人が死亡、450人以上がケガをした。この事故は当事者であるJR西日本、東日本、その他全旅客業界にも大きな衝撃を与えた。この事件は「公共交通の責任」「安全を守ることの大切さ」を私たちに思い出させたのであった。</P><P>この事故の原因はスピードの出しすぎによるものである。当初は、ドライバーのミスにより事故は起こったと思われたが、本当の原因は列車の機能とシステムの欠陥であった。その最大かつ明瞭な問題はJR西日本の方針と態度である。</P><P>　18年前、JR西日本は旧国鉄から民営化する際、当時の社長が「利益重視」を目標とした。私鉄よりも利益を上げられるようさまざまな施策を打ち出したが、それが危険なスピードで運転する運転士に仕立て上げた、厳格な時間制限規則による過密スケジュールを生んだのである。これまで、彼らにとって重要なことは利益と良い労使関係であり、安全ではないと思われていたのだ。</P><P>今回の事件で最も注目すべき事柄は、ほとんどの運転士を「スピード狂」にした日勤教育である。これは、JR西日本の方針で最も当惑させる側面だ。利益重視を強行したツケが、いま回ってきている。不幸にも、運転士たちは人件費節約のため、まだしっかりした安全・確実な運転ができないはずなのに電車を運転させられている。それで失敗するとトイレ掃除や草むしりのような仕事もある日勤教育を経験しなければならない。これは非人間的で冷酷な制度であり、実際に行われているとなると背筋が凍る思いにさせる。この制度は教育どころか「懲罰」の色彩が強い制度である。この不運な列車の運転士は入社5年で3回の日勤教育を経験していた。これにひどく気を病んでいたのも当然である。</P><P>　さらに、私服の幹部社員が運転士の後ろのどこかから彼らを監視する、というのもある。これは「裏面調査」という監視制度である。この二つの制度がいつもあったというのなら、その運転士にはかなりの心理的な負担であったに違いない。両制度ともとても恐ろしい制度である。</P><P>　今回のJR西日本の事件は、「コクド」や「三菱」、「日本道路公団」、道内でいえば「北海道警察」などと類似している。これらは企業防衛や利益至上による事実隠蔽をした。どの会社も経営の中心が上層部に集中しており、従業員の意見あるいは仕事状態が全く留意されていない。その結果、従業員は上層部の命令どおりにしか動けない「高性能なロボット」になってしまっているのだ。</P><P>　この体制は民主主義ではなく、全体主義国家体制のようで、本当に悲しい。いくつかの企業は多かれ少なかれとてつもなく非人道的な管理の方針であるが、JR西日本は公衆の人命に関わる大事な使命をもつ会社であり、他の会社とは異なる。だからなによりも、まずは自社の社員を人間的に扱うことから初めるべきである。</P><P>　もしかしたら私たちは、この事件で意外な課題を突きつけられたのかもしれない。国民は単にJR西日本だけを批判するのではなく、日本中にあるこれらと同様の事例にも、目を向けていくべきなのだ。この際、監督官庁の責任もまた、考慮すべきであろう。これは一時的な追及で終わらせず、長い時間をかけてやっていく必要がある。メディアでも国民とおなじくらい、そのような視点で問題にしてもらいたいものだ。</P><P><CENTER>　<HR><A HREF="../42english/topics42">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P></BODY></HTML>