<!--This file created 05.12.18 5:25 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>iseya43e</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><FONTSIZE="+2">「児童虐待防止法改正案」とそれによる効果</FONT></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">1年　伊勢谷　優子</FONT></P><P>　</P><P>近頃児童虐待に関する様々なニュースをよく耳にするようになったが、その件数は年々増加の一途をたどっている。内容を見てみるとその悲惨さに鳥肌が立つ思いである。1990年には児童虐待の相談件数が1,101件だったのに対して、2000年の調べでは1990年のおよそ16倍に当たる17,725件にまで上った。また、2001年には189件、216人が検挙され、検挙には至らなかったが虐待を受けている子供を一時保護した件数は1998年に2,053件、1999年に4,319件、2000年には6,188件にもなった。更に、虐待による死亡事件の件数は2000年に44件だったところ2001年には61件にまで上った。</P><P>虐待者の内訳を見てみると実母が59％、実父が24％、その他が17％となっている。驚くべきことに虐待者の80％以上が実母と実父なのである。なぜ自分の子供を虐待してしまうのだろうか。その原因を探ってみると、経済困難、ひとり親家庭、夫婦間不和、育児疲れ、他者からの孤立、過去に虐待を受けていた経験、精神面に問題を抱えているなど様々である。</P><P>この中で目をひくのが、今は虐待者である人たちが子供の時に両親か、もしくは誰か他の人によって虐待されていたということである。これは「虐待の連鎖」で、虐待を受けていた人は自分の子供にも虐待をしてしまい易い傾向にあると言われている。虐待を受けてできる心の傷や脳へのダメージがなかなか癒えずに、大人になってもＰＴＳＤ（外傷後ストレス障害）や鬱状態、転換性障害などの精神障害やアルコール・薬物依存などの症状がでる場合がよくあるのだという。この心や脳に傷を負った子供達が大人になって子供を持ったとき、何かがきっかけとなって子供に虐待をしてしまうことも少なくはないのだ。これを放っておいてはこの悪循環をとめられずに虐待件数は増える一方である。</P><P>今まで家庭内で行われている虐待については警察や行政や地域の住民が介入しにくい問題であった。そのため、周りに気づかれることなく虐待を受け続けた子供も多かったに違いない。しかし2000年に試行された「児童虐待防止法案」によって、警察や行政は今まで家庭の闇に隠れていた虐待問題に介入しやすくなり、少しでも早い段階で子供達に何らかの処置ができるようになった。そしてこの法案によって学校や医療関係者や一般の人々にも虐待への認識が広まったために救われた子供達が増えた。また、この法案によって、今まで隠れていた虐待も発見されるようになり、虐待件数が増えたというのも悲しい事実なのだ。</P><P>それから5年経った2005年10月1日から「児童虐待防止法」の改正案が施行されることになり、教員や学校関係者などは「虐待を発見した場合」通報する義務がある、となっていたところを「虐待を受けたと思われる場合」という所まで広げられるなど、より虐待の早期発見につながるような法案が施行されることになった。これで完全に虐待が無くなるわけではないが、今ようやく長い間続いてきた虐待の悪循環は少しずつ解決されるであろう。</P><P>ではここで再度虐待者を少なくする為にどのようなことができるか考えてみる。虐待行為を認めて、援助を求めている虐待者には早急に対応し指導する事が求められる。実際虐待者本人が援助を求めている場合、早急に指導をする事により指導効果も高い結果が出ている。このようなケースばかりであれば早いペースで改善されていくであろう。しかし虐待者が虐待を認めなかったり、虐待を認めていながら援助を求めない場合が多数を占めるため、地域が一丸となり子供を守る事が必要とされる。もはや児童虐待は家庭内だけの問題ではないのだ。家庭、地域住民、警察そして児童相談所が協力し合って子供に目を配りあい、子供の異常にできるだけ早く気づく社会を作らなければ今までと変わらないのだ。一番重要なのは、人々の虐待への意識と知識をより深める事、そして子供をみんなで守りながら育てていく温かい地域づくりではないだろうか。今、この改正「児童虐待防止法」の施行を機に心に傷を負った子供のケア―も含めた虐待を乗り越える新しい取り組みが始まったのである。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../43english/topics43">Topics<BR></A><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P></BODY></HTML>