<!--This file created 06.4.7 3:20 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>sato44j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONTSIZE="+2">ロシアの冬−世紀の寒波と凍土融解−</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">1年　佐藤　真弓</FONT></P><P>　</P><P>　この冬、ロシアでは「世紀の寒波（マロース)」に見舞われている。モスクワでは氷点下37度、シベリアのサハ共和国では氷点下56度を記録した。百年に1、2度とされる大寒波にロシアが見舞われたのは、1940年と78年以来のことだ。この猛烈な寒波でモスクワでは、昨年10月末から凍死者が123人に達した。凍死者の大多数は、酔っぱらいとホームレスだという。酔っぱらいは飲んだくれて、路上で寝て、そのまま凍死してしまうのだ。</P><P>　寒さは人間だけではなく、動物達にも影響を与えている。あるサーカスでは寒さ対策のため、サーカスの象にウォッカを飲ませた。すると、最初はご機嫌に芸をしていたのだが、そのうち暴れだして暖房機器を破壊した。肺炎にかかったサーカスのアシカが、ブランデーを使ったマッサージを受けている。動物園ではサルにワインを1日に3回与えている、という話もある。</P><P>　とにかくロシア人は元気だ。寒くてもアイスの消費は衰えず、アイスクリームを道端で食べている。一方、メーカー側では寒さで冷凍庫の電気代が浮いているという。突然の寒波のせいで、アイスを保存している冷凍庫の壁が凍結し、電気をほとんど使わずに済んでいるのだ。</P><P>　この異常な寒さの中で、驚くことがある。それは、寒中水泳をする人々がいるのだ。1月19日は、キリストが洗礼を受けたことを祝う「神現祭」にあたり、ロシア正教ではこの日、沐浴をする習わしがある。また、宗教と関係なく、寒中水泳を愛好する人も多く、ロシア語で「モルシュ」と呼ばれている。モルシュとは海洋生物のセイウチを意味する。寒中水泳は健康にも良く、ロシアでは年中行事なのだ。水面がすぐに氷結してしまうので、スコップで氷を叩きながら潜ることもあるようだ。そこまでして泳ごうとする精神がすごい。</P><P>　世紀の寒波が襲って、氷点下30〜50度になろうとも、ロシア人は強い。ウォッカを飲んで極寒の中で寝てしまったり、アイスを食べたり、水泳をしているのだ。</P><P>　大寒波とは対照的に、継続する地球温暖化により、シベリア地方に重大な影響が出ている。凍土が解け出し、湖が次々と出現している。シベリアの永久凍土は、日本の面積の26倍もあり、「時限爆弾」と指摘されている。最近5年間の夏（6〜8月）の平均気温は、1980年代より2度高くなり、昨夏は過去最高の13・7度を記録した。湖の面積は10年間で15％拡大した。永久凍土には、死んだ植物が分解される時に作られたメタンが大量に蓄積されている。メタンは二酸化炭素の23倍の温室効果を持つ気体だ。解ける永久凍土は、温暖化の結果であると同時に、それを加速する原因にもなる。気温上昇と降水量低下で頻発するようになった森林火災も凍土融解を加速させる。一方、温暖化は人々の暮らしを変え始めている。シベリア各地で凍土の中から、絶滅したマンモスの象牙が見つかるようになった。象牙は彫刻を施され、土産物店に並ぶ。マンモスの採集は、金の採掘に次ぐ2番目の地場産業になった、という驚くべきニュースが伝えられている。</P><P>　地球温暖化と大寒波。異常気象は世界を覆っている。これから地球はどうなるのだろうか。これは人類全体が真剣に向き合わなければいけない問題である。ロシア人は陽気で元気だ。厳寒でも負けずに乗り越えていくが、この地球温暖化にはそれだけでは対処できない。</P><P><CENTER>　　<HR><A HREF="../44english/topics44">Topics<BR></A><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P></BODY></HTML>