<!--This file created 06.8.1 4:40 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>inai45j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2">教育基本法改正</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">3年 　稲井　慶一</FONT></P><P>　</P><P>　政府は5月に教育基本法改正案を国会に提出した。政府は今国会中に法案を成立させることを目標にしていたが、秋の臨時国会に継続審議となることが決まった。今回の改正案で、最大の焦点になっているのは「愛国心」に関する項目を盛り込んだことである。政府案には「我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とある。それに対し、民主党案は「日本を愛する心を涵養する」と記述し、政府案に反発しようとしている。しかし、実際は両方の案にさほど違いはない。国を愛する心は否定すべきではないが、戦時中のような愛国心教育の強制は、国が生徒の心の領域まで踏み込む恐れがあり絶対に避けなければならない。教育基本法は子供や保護者、市民、そして教員と共に作り上げなければならない大切な教育理念である。憲法と同様に国民全体で曖昧さが残らないよう慎重に論議をする必要がある。</P><P>　今回の論議の一番の焦点は愛国心の言葉であるが、現行の教育基本法にはそのような表現は無い。したがって、愛国心を養う教育とはどういうことなのかを、国民が納得できるようなはっきりとした説明を与野党共にしなければならない。国民の中には、愛国心を強要することで、戦時中に回帰するのではという危機感を抱くものも少なくないだろう。現行の教育基本法は戦時中の教育勅語のような、かつて日本を戦争に追いやった教育を二度と繰り返さないという反省が基本になっている。後の政権が法律の条文から都合の良い部分だけを取り出し、恣意的な利用を防ぐために、政府は慎重に議論するべきだ。</P><P>　基本法改正の背景には、教育現場で起こっている様々な問題がある。学力低下を始め、学級崩壊、いじめ、不登校、モラルの低下、そして少年犯罪が深刻な社会問題になっている。このような教育の問題の解決を、国民は政府に求め続けてきた。今回の政府の改正案の条文で「公共の精神を尊び、豊かな人間性と想像性を備えた人間の育成を期する」と公共心の記述が盛り込んではいる。しかし、基本法で公共の精神を盛り込んだだけで教育問題が解決するはずはない。政府は基本法の理念を現状の教育現場にどう最大限に活かすかを考え、具体的な対策を示さなければならない。</P><P>　教育基本法は憲法と共に、戦後の日本の平和への歩みを方向づけてきた。憲法の改正には国民投票による過半数の賛成が必要であるが、教育基本法の改正は国会だけで決まってしまう。だからこそ慎重に審議をしなければならないのだ。今回は継続審議になったが、だからといってこれで片づいたわけではない。政府は国民を混乱させないように、改正案が抱えている疑問や不安に丁寧に答える責任がある。その為のいい機会をもらったのだから、政府は慎重に改正案を論議していかなければならない。</P><P>　また、政府は愛国心をどう教育するかについても議論を尽くさねばならない。無理に愛国心を教え込もうとすれば、思想・良心の自由を侵害する恐れがある。思想の侵害の問題は1999年に施行された国旗国家法で同じようなことが起きた。施行された当時に政府は国旗国歌の強制はしないと言っていたが、今では国旗の掲揚と国歌の斉唱が強制的に行われている。文部科学省によると平成16年度に国旗掲揚、国歌斉唱に関わって懲戒処分を受けた教員は125名に及んでいる。愛国心教育はこの先例の二の舞を踏まないようにしなければならない。荒廃しつつある教育の問題はもはや政府だけの問題ではなく、日本全体が考えなければならない危機的な問題である。子どもたちの将来の為にも、政府と地方自治体、教員、そして父母が一団となるべきだ。</P><P><CENTER>　<HR><A HREF="../45english/topics45">Topics<BR></A><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P><CENTER>　</CENTER></P><P>　</P></BODY></HTML>