<!--This file created 07.5.23 6:38 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>takagi47j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=68 BOTTOM=768 LEFT=8 RIGHT=538></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2">小説『流星ワゴン』について</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">3年　高木　香苗</FONT></P><P>　</P><P>『流星ワゴン』重松清著</P><P>講談社　2005　730円</P><P>　小説『流星ワゴン』は、2002年に刊行され、同年に「本の雑誌」年間ベスト1位に輝いた作品である。さらに2005年に文庫化され、現在でも、読者には根強い人気がある。作者の重松清さんは、1963年に岡山県に生まれ、早稲田大学教育学部を卒業後、角川書店での勤務や塾講師などの仕事を経て、フリーライターとして活躍。1999年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞、2001年『ビタミンＦ』で第124回直木賞受賞している。その他の著書として、『疾走』、『いとしのヒナゴン』、『その日のまえに』などがある。彼が主に書いている作品の内容は、家族の問題や子どものいじめ、友達についてのことである。今回の『流星ワゴン』は、家族が題材となっているが、小説自体は架空のお話である。</P><P>　『流星ワゴン』の主人公、38歳の永田一雄は、その夜、「死んでもいい。」と思っていた。なぜなら、彼は職を失い、子どもの家庭内暴力に悩み、妻の裏切りを知ってしまったからである。そんな時、赤いオデッセイの車が彼の前に停まった。その車に乗っていたのは、高橋さん親子。彼らは、5年前に交通事故死していると話し、そして彼を旅に案内するということも話した。その彼らの車に彼は乗せられて、1年前の過去へタイムスリップする。彼がその旅で出会ったのは、38歳のときの彼の父親だった、そして、彼と一緒に旅をすることになる。そうして、彼は自分の人生の分岐点に戻り、やり直しの旅を始めるのである。その旅の過程で、彼は当時では気づくことができなかった、父親として息子としてまた夫としての大切なことに気づかされることになる。そして、タイムスリップから現実の生活に戻って、家族の再生へ導くのである。</P><P>　多くの読者は間違いなく、祖父母、両親、兄弟に対して、今何ができるのか、また結婚をして家庭を持った時には妻、夫として、親としてまた祖父母として、家族に何ができるのか、という未来のことについて、考えるであろう。読者は、永田一雄に共感することができる。なぜなら、彼は懸命に家族の再生をしようと奮闘しているからだ。家族の幸せを願う彼の思いに、私たちはいつの間にか引き込まれ、心を打たれてしまう。</P><P>　「親の心子知らず」とか「子の心親知らず」、という言葉がある。理解していると思っていた家族のことを、もしかするとあまりにも近くに居すぎるものだから、実は何も理解できていなかったのかもしれない。家族は、時には恋しい存在になりもすれば、鬱陶しい存在になる時もある。重松さんは、微妙な親子の感情の動きを、上手く表現している。また、過去へタイムスリップするという話ではあるが、その内容が嘘っぽく感じることなく読むことができる。</P><P>　私たちは、『流星ワゴン』の永田一雄の様に、過去にタイムスリップをすることはできない。しかし、できないからこそ、この小説から学ぶべきことはたくさんある。それは、親と語り合うことが大切だということである。ここで重要なことは相手の立場に立って語り合いながら、理解をするということ。そのためには、相手の一面だけで善し悪しを判断するのではなく、相手の全体像を時々見る必要がある。効果的に全体像をみるためには、相手の過去の考え方や感じ方を知らなければならない。なぜなら、現在は過去を経て進んでいるからである。そうして、親の昔の話を聞き、理解をすることによって、強い家族の絆を結ぶことができるのではないのだろうか。</P><P>　</P><P><CENTER><HR><U><FONTCOLOR="#0000AF"><A HREF="../47english/topics47">Topics</A></FONT><FONTCOLOR="#0000AF"><BR></FONT><FONTCOLOR="#0000AF"><A HREF="../index.html">Index</A></FONT></U></CENTER></P></BODY></HTML>