会議・講演等

一方、「会議・講演通訳者はどんな役割を果たす存在か」を問う設問に対しては
1名が「空気のような存在」、16名が「黒子のような存在」、3名が「仲介役」に喩え、
「クライアント・チームの一員」は3名であった。

また、「その他」の項目を設定していなかったにもかかわらず、
「音声機能付き自動翻訳機」「通訳機」、「電話」などの記述があった。
選択肢中、「黒子」が圧倒的に多いのが特徴である。
聴衆が、通訳者の存在をあまり意識せずに、
目標言語に訳出された内容を自然に理解している状態である。

同時通訳される会議や講演会で、通訳者ではなく、
手元にある受信器が通訳をしてくれると勘違いして、
こっそり会場から持ち帰ってしまうという笑えない話も実際にある。
同時通訳ブースを設置しない簡易同時通訳でさえ、
実際に通訳者が見えている場合も同様のことがおきる。