札幌大学校友会会報  第34号(ページ)



   TEL(011)854-9641(直通・FAX共用) ●発行人=藤山和夫 ●編集=札幌大学校友会広報委員会

 母校『札大』の発展にご協力を   校友会長 藤山和夫

 記事の朗読

 2000年という記念すべき1年を迎え、全国26支部、37,474名の校友のみなさんにはご健勝にお過ごしのこととお慶び申しあげます。
 さて、昨年度から校友会の将来構想と展望を再確認するために『将来構想検討プロジェクト』を立ち上げ、中長期計画の検討を重ねております。
 昨年度は、プロジェクトの答申を尊重し、財源確保の趣旨から大学の理解を得、校友会費の値上げ、維持会費の徴収を決定しました。
 本会の今年度の方針は、(1)公正、堅実、永続的な予算編成、(2)校友会の浄財は母校に還元する、(3)校友の親睦交流費は自賄いとする、(4)基本財源による不動産保持等を検討しています。
 さて、母校は今日まで、学長選挙によって選出された学長が常勤理事会を構成し、長期あるいは単年度の事業計画案および予算案を作成し、それを理事会が追認し決定しています。従って大学の基本方針の決定は、大学選挙の投票者に委ねられています。この困難な経済状況の中、学内選挙の法令を受けながら経営者と学者または教育者の「二足のわらじをはく」ことは事実上無理です。

 常勤理事会に経営委任されて時間もたち、制度疲労がでています。素晴らしい学者、研究熱心な教授を経営資源として経営戦略を企画立案実行していくために、経験豊かで継続的に大学運営に携わっている事務職員に権限委譲しても良いのではないでしょうか。
 21世紀を目前に控えた今、18歳学齢人口減少に伴う志願者減少については、十数年前から警鐘を発していましたが、大学に届いているかどうか不安もあります。しかし、厳しい社会だからこそ、校友諸兄がまとまり母校発展のためにご協力とご理解をいただきたい。

 


 

 志願者が前年比マイナス13%   平成12年度入学試験結果分析


 18歳学齢人口の減少に伴い、大学・短大の志願者が激減した。
 昨年12月に実施した推薦入学では、前年度とほぼ同数の志願者がおり、予想どおりの学生を確保したが、一般入学試験では、少子化の影響をうけ、志願者は前年比マイナス13%となった。
 昨年度から導入したセンター入試の志願者は、全学部で志願者を大きく伸ばしたが、一般入学試験では、経済、法学部は健闘したものの、他学部及び短大は減少した。
 志願者は、1992年度をピークに8年連続前年度比減少しており、この傾向は今後さらに減少していくことが予想され、特色ある大学作りや入試制度の改革が急がれるところである。
 また、大学院は、法学研究科、経営学研究科に加え新年度から外国語研究科が新たに設置される。定員は、28人(10・10・8)のところ新卒、社会人を含め志願者が急増し、狭き門となった。
 なお、留学生は試験も終了し、北海道の私大で留学生は最も多くなる。


 

 札幌大学の今は、波の荒い外洋に出ていく中型船

                --------------- 鎌田専務理事に聞く


 9年余りにわたって本学の発展に尽力してこられた友田満専務の退職により、平成11年11月の法人理事会で鎌田優氏の専務就任が決定しました。収集されたデータの裏付けと会議で募った衆知をもとに自らの英断を下す、しかも即断するという頼もしい横顔をもつ鎌田専務に、率直な札幌大学の印象や将来への期待などをお聞きしました。
 「札幌大学は誇り高い建学の精神を持っています。開拓者とは常にチャレンジする人のことで、汗を流し、知恵を出し、そして忍耐を知っている人をさすのではないでしょうか。私は学生の時に道内にある開拓村を調査、多くのことを学びました。人には年齢に応じた任務がありますが、努力を積み重ねることも大切です。私は銀行内で外為業務を担当したり、支店長や秘書室長を務めてきましたが、そのたび新しい勉強をしてきました。
 札幌大学は今、穏和な内海から波の荒い外洋にでていく中型船にたとえられます。少子化時代を生き残らねばなりません。生き残るための舵取りが必要です。これまでの貴重な財産を残しながらも、必要な対策や関係者の意識改革などを図っていきたい。決して楽な仕事ではありませんが、精いっぱいやりたいと思います。」

[鎌田専務理事プロフィール]
 北海道大学農学部卒。現北洋銀行に入行、以後一貫して同行の業務発展に携わってきた。最近は関連企業の『ノースパシフィック』代表取締役社長を努める。


 

 札幌大学校友会将来構想プロジェクト中間報告

  社会評価の高まるなか、校友会の原点に立った健全な経営を


 札幌大学校友会では、「札幌大学校友会将来構想検討プロジェクト(以下プロジェクト)」を設置し、平成10年6月から校友会の将来のあり方を検討しています。検討内容は、校友会業務内容の見直し、組織・事務局問題及び財政諸問題等について、長期・中期そして緊急を要する短期的な問題について逐次精力的に検討中です。
 プロジェクトでは、(1)経費の削減及び財源の確保、(2)会員の資質の向上及び組織の強化、(3)情報発信基地としての校友会のあり方、(4)大学と校友会の組織面での一体化の4点に絞って、検討を進めています。
 昨年4月に、校友会費の値上げ及び維持会費の徴収について会長に答申し、常任委員会、評議員会で慎重に審議し、校友会費については平成12年度入学者から現行1万5千円を2万5千円に値上げすることが決定しました。値上げの理由としては、大学に対する支援の充実、開学50周年記念事業の財源確保、校友会活動の充実強化を実現するためには必要不可欠と判断いたしまた。社会情勢が厳しい中での値上げについては慎重論もありましたが、大学との話し合いで10年間以上も会費値上げを据え置いていることや他大学の校友会費を精査した結果であります。また、会員の増加にともない年間運営費の確保という視点から、維持会費として卒業生の皆様かち一口3千円を徴収することになりました。
 また、校友会員は、3万7千を数え、26支部においてそれぞれ活躍中であります。札幌大学の社会的な評価も高まっており、校友会事務局には卒業生を始め各方面から多岐にわたる問い合わせがあり、それらの質問に対応するため大学と校友会が協力しサービスの向上を図るべきです。それらに対応すべく、大学事務組織に校友課を設置することや校友会ホームページを開設し、卒業生はもとより一般市民にもいろいろな情報提供をすべきであると考えています。
 プロジェクトの第2弾として、大学に提案中であります。
 校友会では、21世紀に向け更なる大学・校友会の維持発展のため全力を傾注していきたいと思いますので、会員の皆さんのご理解、ご協力をお願い申しあげます。


 校友会員2名が法人役員に就任


 学校法人札幌大学は、理事会が伊藤義郎理事長以下16名の理事で構成され、また評議員会は理事会メンバーと17人の評議員、2人の監事から成り立っています。以前から藤山校友会会長と山田隆外国語学部教授が理事会に、そして森宏志、渡辺一郎両名の校友会副会長が評議員会に列席していましたが、この度の役員選出に伴い、平成11年11月16日付けで伊藤条一氏(経済学部昭和52年度卒)と松本源太郎氏(経済学部昭和45年度卒)の両氏が新たに評議員に就任しました。

 伊藤条一氏は札幌支部長で現在、新雪交通の代表取締役社長であり、また札幌市白石区選出の道議会議員を務めているまさに新進気鋭の逸材であります。一方、松本源太郎氏は北大大学院経済学博士課程を修了後、今日まで本学で研究と教育に携わっています。そして平成11年4月からは就職部長として不況による学生の雇用不安と連日奮闘中です。

 この度の役員選出に伴い、評議員会の世代交代がさらに促進されました。それとともに、同窓会出身の役員が増えるにしたがって、校友会、および同窓生一同が大学経営に参与する機会と結果に対する責任が一層重くなったことを自覚しなければなりません。


維 持 会 費 入 金 方 法

1口 3,000円

同封郵便振替用紙をご利用いただくか、下記銀行へ振込ください。

 《銀行振込》

  銀行名:北海道銀行西岡支店
  口座番号:0700428
  口座名:札幌大学校友会 会長 藤山和夫

●会員の皆様からのご要望・ご意見をお待ちしております。FAX・E-Mailで!