<!--This file created 98.12.16 15:20 by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>hori-j-22</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=757 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><FONT SIZE="+2" COLOR="#AF0000">ベラルーシのこども</FONT></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>２年　堀　真弓</P><P>　今年の夏、私は２人のロシア人の子供たちに出会った。彼らの名前はサーシャ（１０）とヴィーチャ（９）。彼らはベラルーシからやってきた。</P><P>　ベラルーシはロシアの西側に位置し、南にはウクライナ、その境界線付近にはチェルノブイリがある。彼らは、つまり、チェルノブイリ原発事故の影響を受けている子供たちである。</P><P>　チェルノブイリの悲劇は、滅亡のはじまりの予感を世界にあたえた。だからこそ１２年たったいまでも、その記憶は依然として私たちの記憶に強く刻みこまれている。被害はいまなお続いているのだ。</P><P>　毎年、およそ30人の子供たちが夏の北海道へ保養にやってくる。そんな子供たちを受け入れているのは「かけはし」と呼ばれる保養団体である。来日するのは比較的元気な子供で、彼らは１〜２人ずつ、１〜３カ月間、全道各地の一般家庭で過ごす。サーシャとヴィーチャを担当したのは宮本さんという５人家族で、ご夫婦には３人の息子さんがいる。そして、うさぎを１匹飼っている。</P><P>　彼らはごく一般の家庭で、特別裕福なわけではないが、もう５年もこのボランティアを続けている。だから子供たちのいる夏の間以外は、フリーマーケットやバザーを開いて資金を作っている。私は友人を介して彼らと知り合った。夏休みの間、私は時々宮本家を訪れ、通訳兼世話係として手伝いをした。</P><P>　宮本さんたちが空港で初めて２人に会ったとき、「なんておとなしい子。これなら世話が楽かも・・・」などと思っていたそうだ。しかし、そんな幻想は３日で崩された。子供たちはただ緊張していただけだった。慣れてくると徐々に本性を現しはじめ、しばしば私たちを困らせるようになった。私たちは、これからの一ヶ月間を思うとうんざりしたものだった。彼らはとにかくやんちゃだったのだ。</P><P>　２人は毎日どこかへ出かけたがった。しかも必ず車で。近くの公園に行くくらいでは外出のうちに入らないらしい。そして夜はいつも宮本家の兄弟たちとゲームをしたり、プロレスをしたりして遊んでいた。彼らは朝早くから夜遅くまで、疲れを見せずに遊んでいた。しかし、その相手をしなければならない私たちはいつもへとへとだった。時々、あまりの傍若無人さに私たちは彼らを叱ったりもした。</P><P>　そんな彼らではあったが、基本的には良い子たちであった。よく家事を手伝ってくれたし、素直で時には紳士だった。特に知らない人の前では借りてきた猫のようにおとなしく、みんなが褒めた。（宮本さんは、家でもずっとこのくらい静かだったらいいのにと思っていたそうだ。）</P><P>　時には彼らそれぞれの中にロマンスが生まれたりもした。宮本家には毎日たくさんの人が訪れる。その中には彼らと同い年の女の子たちもいて、仲良く遊んだり、写真を撮ってくれとせがんだりした。そして一緒に撮った写真を大事そうに眺めては彼女達のことを私たちに話して聞かせるのだ。私たちは、なんて早熟な子供なんだ、とは思いながらも、そんな彼らを可愛らしくも思った。</P><P>　ある日サーシャは、教えてもらった日本語で一人の女の子に告白した。女の子は少し困りながらも、喜んでいた。しかし、その後の２人に何らかの進展があった様子はない。</P><P>　８月３１日、１カ月の滞在を終えた子どもたちは、たくさんの思い出とともにベラルーシへ帰っていった。青白かった頬はバラ色に変わり、体もひとまわり大きくなった。サーシャとヴィーチャはこの１カ月で体重が４〜５キロも増えた。彼らの回復ぶりは見るに明らかである。</P><P>　「かけはし」は、一人でも多くの子どもたちを元気にしてあげたいと願っている。宮本さんがこのボランティアを始めたのもそんな想いからだ。そして彼らがそれを見事にこなしているのも事実である。</P><P>　現在、ベラルーシはたいへんな経済危機にみまわれ、食料も物資も不足状態が続いている。そんななかで生きていかねばならない子どもたち。私はこのボランティアを通して、これからも積極的に活動に参加し、できるだけ力になっていきたいと思った。</P><P>　別れ際、サーシャとヴィーチャは私に何度も「手紙書いてね！」といった。「絶対書くよ！」と私は答えた。</P><P>　いつかまた会えるだろうか、澄んだ瞳のあのこどもたちに・・・</P><P><CENTER><HR><B><FONT SIZE="+1">Russian</FONT></B></CENTER></P><P><CENTER><B><FONTSIZE="+1"><A HREF="../22english/22topics.html">Topics</A></FONT></B></CENTER></P><P><CENTER><B><FONTSIZE="+1"><A HREF="../index.html">Index</A></FONT></B></CENTER></P></BODY></HTML>