<!--This file created 02.1.16 4:10 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>itou29j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=613 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2"COLOR="#BB56C3">日本と韓国に波紋をよんだ列車事故</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>１年　伊藤みずほ</P><P>１月２６日、東京都内のJR新大久保駅で悲劇的な事故が発生した。酔って線路に転落した男性1名と、それを助けようと線路に降りた男性２名の合計３名が、電車にはねられて死亡した。助けようとして亡くなったのは日本人カメラマンの関根史朗さんと、韓国人留学生の李秀賢さんであった。</P><P>自らの危険を顧みず、見ず知らずの人を救おうとして命を落とした２人の勇気ある行動は、新聞やテレビ等でトップニュースとして報道され、日本中を感動させた。その後２人には警視総監感謝状、警察協力賞が贈られた。また、葬儀には多くの一般の人々が参列し、李さんの葬儀には森首相も弔問に訪れた。李さんの勇気ある行動は、韓国の新聞でも大きく掲載されるとともに、その勇気を称えて韓国政府からは国民勲章が贈られた。</P><P>このように、この事故は惜しくも勇敢な２人の命を奪った。しかし、人々に与えた感動は大きく、今一度我々の行動のあり方を考えさせられるものとなった。特に外国人である李さんが、異国の地でこのような行為に及んだということは、我々を驚かせた。それは、日本と韓国の間に存在する未だに解消されていない、悲しい歴史が深く関係しているからだと言える。</P><P>韓国では、そのような歴史を学校で教えているので、李さんも少なからず反日感情を抱いていただろう。それにも関わらず日本でこのような行動をとったのは、もはや国籍は関係無く、人間性の問題である。韓国人の中には、日本はこの事故を、友好的な日本を宣伝する一つの機会として、政治的に利用しようとしているのではないかと、考える人もいるようである。しかし、「私は李さんを称える日本を見直すことになるだろう」、「日本人は国民１人１人を大切に思っているようだ、そしてそんな日本を羨ましく思う」等といった意見も、インターネットによって数多く寄せられている。また、新聞社には、関根さんと李さんに対する５千万円以上の義援金が、一般の人々から送られてきた。</P><P>生前、「日本と韓国の架け橋になりたい」とよく述べていた李さん。彼の死は悔やまれるが、彼のとった行動は長く続く日韓の歴史的な問題に影響を与え、新たな希望の光を灯したのは確かである。しかし、我々日本人は、日本はかつて韓国に対して残虐な行為を行ったということを忘れてはならない。私たちは、どれほど韓国の人々に苦痛を与えたのかをもう一度よく考え、反省しなければならない。そして、今度は私たちが李さんの遺志を受け継ぐ番だ。より良い日本と韓国の関係を築いていくことが、李さんと関根さんに対する最大の報いであろう。</P><P>結果的に今回の事故は、単に勇敢な行動として社会に大きな感動を与えただけでなく、国際関係に影響を与えた出来事となった。また、その後、波及効果も生んでいる。酔った人と妊婦が線路に転落するという、同様の出来事が２件発生しているが、転落した人はその場に居合わせた人々によって救出されているのだ。これは、関根さんと李さんの勇気ある行動があったからこその結果であるだろう。</P><P><CENTER>　<HR><A HREF="../29english/itou29e.html">English</A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../29english/29topics.html">Topics</A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P></BODY></HTML>