<!--This file created 02.1.16 4:10 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>shibata29j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=613 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2"COLOR="#AF0000">新時代に合う新しい倫理観を求めて</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>３年　柴田雅裕</P><P>１月８日、男女約１５７万人を対象にした２１世紀最初の成人式が全国各地で開かれた。式典では、会場での参加者のマナーを巡り来賓が激怒するシーンが数々見られた。高知市の成人式で祝辞を述べる橋本大二郎・高知県知事に「帰れ」などとやじを飛ばし、知事が「出て行け」と新成人５人を一喝。高松市の成人式では新成人５人が増田昌三市長に向けてクラッカーを鳴らし挨拶を一時中断。全国各地の成人式会場内で新成人が酒盛りで大騒ぎ。新年早々、テレビを前に大変心痛む思いをした人も多かっただろう。</P><P>成人式は戦後に始まった習慣で、もとは社会における共同体への参入式、あるいは子どもから大人への通過儀礼という意味合いをもつものだ。しかし昨年からは、行政の都合による日付けの変更、全員参加が建て前だったが参加者数も減少し事前申込制を導入するなど、本来の儀礼的意味はますますうすれてしまっているのが実情だ。</P><P>全国どの成人式を見ても、時代の推移とともに荘厳な雰囲気や秩序が失わつつあるのは否めない。しかし、式典の会場で傍若無人な振る舞いをする若者を正当化する余地はどこにもない。何がこのように人間としての最低限の礼儀すらわきまえない若者がまかり通っている現状を生んだのだろうか。</P><P>今年の成人式に参加した新成人は、小学校から「道徳」の授業を受けてきた世代である。にも関わらずこのような現状なのだから、勤勉、努力、誠実、献身などといった日本人の徳目は、学校教育だけでは身につけることができないということだろう。その根本にあるのは、やはり家庭でのしつけだろうし、社会の多様な影響も見過ごすことはできない。いずれもすっかり権威のないものになってしまったのだ。知識偏重の学校教育、テレビの悪影響、代議士であることが悪の代名詞になってしまうようなひどい実状が連日テレビや新聞で報道されている。これでは若者はどのように行動していいのか戸惑うばかりだろう。今や日本全体が奇怪な方向に向かっている気がしてならない。</P><P>ここで見誤ってはならないのは、全ての新成人が成人式で騒いだわけではないということである。ごく少数の例にすぎないのだ。親切心や公共性、礼儀をわきまえた若者の方が多いと考えたい。今からでも遅くはない。早急にこのような自信過剰で傲慢な風潮を問い正し、温故知新の姿勢で古き良き時代の道徳性を取り戻すべきである。今こそ若者も親の世代も一丸となって、手始めに成人式のあるべき姿を追求しようではないか。</P><P>親は若い世代を信頼し、若者は親の世代を尊敬するという国家づくりを進めていきたいものだ。成人式で騒いだ新成人の行為は決して許し難いものであったが、彼らの考えていたことは単に目立ちたいとか、いわゆる場を盛り上げたいという何気ないものだったかもしれない。</P><P>式典の企画、構成、運営などを新成人に任している自治体が増えてきている。現代の若者に成人であることの意味を自覚させるには、良い機会になるのではないだろうか。若者、親、自治体が協力して、若者のあり余るエネルギーをプラスの方向へ向けてていけば、若者の願望と親の願いが一致するようにできるはずである。今こそそのときである。来年は多様な試みがあり、双方満足できる式典が各地で行われることを期待してやまない。そして、それが、日本を世界に誇れる温かい国民の住む温かい国家へ向かう第一歩になってほしい。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../29english/shibata29e.html">English</A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../29english/29topics.html">Topics</A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P></BODY></HTML>