<!--This file created 02.4.28 3:50 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>hase32j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+1"COLOR="#0000AF">雪印ブランドの崩壊</FONT></B></CENTER></P><P><CENTER><B><FONT SIZE="+1"COLOR="#0000AF">─道徳心はどこへ消えた？─</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>2年　長谷　真琴</P><P>　北海道の有名な食品会社のひとつに『雪印』がある。果たして日本国民はこのブランドにどのようなイメージを持っていただろうか。私たち北海道民が誇ることのできる価値はあったと思う。しかしその価値がガラガラと音を立てて崩れ去った事件が起きた。発端は約1年半前の雪印集団食中毒事件にある。この事件で国民に大きな不信感が広がった。その不信感が収まったと思えた2001年9月、今度は北海道産の牛にBSE（牛海綿状脳症）が発生したというニュースにより、日本中に激震が走った。12年前にイギリスで初めてBSEの発症が確認された時、農林水産省はEU諸国から出された警告を聞きながらも「日本には関係ない」と、ばかりにこの事件を軽視していた。2002年1月、利益を得るために道産の牛肉に違う産地を示すラベルを貼る、または輸入牛肉や輸入豚肉に国産牛肉、国産豚肉のラベルを貼って出荷する、といった雪印の不祥事が発覚した。図らずも農林水産省のいい加減な調査も表面化した。</P><P>　農林水産省が欧州からの警告を重要視して対策をたてていれば、ラベル張り替え事件などこれら一連の事件は阻止することも可能であったはずである。関西ミートセンターでは数名の社員で作業をした、と報道されている。「出る杭は打たれる」と言う言葉があるように、内部告発をすると自分の身が危険にさらされる、という日本的体質があっただろうことは容易に想像がつく。しかし悪事を働いているのは事実である。この葛藤と戦っていた社員は果たしていたのだろうか。事の重大さをしっかりと認識していなかったことと、社員が会社を愛し過ぎた結果が無秩序な行動を取らせた一番の原因である。これはあまりに日本的な事件ではないだろうか。</P><P>　一度事件として取り上げられると、しばらくはほとぼりが冷めることはない。BSEが大々的に報道されたときは、全国の焼肉店に影響が出た。その影響力は休業・廃業する店が出てくるほどの凄さである。事件が取り上げられてからは、すべて検査済みの牛が出荷されているので安全が保障されていることになっている。連日ニュースや新聞で報道されていて、国民も安全性をわかっているはずなのにも関わらず、実際には消費量が激減している。この事実には「失った信頼回復の困難さ」と「日本人的潔癖感」が関係しているように思える。</P><P>　日本人は他人と同じ事をする民族だ、と言われる。「みんながやっているのだから大丈夫」、「自分ひとりの責任にはならない」など、他人に責任をなすりつけることがある。政府やお役所の地位が上の人たちの権限が絶対であり、それに従わなければならない、という見えないルールも存在している。たとえその権限が間違った方向に導かれていたとしても、反抗も出来ずにただ従うだけ、というのが現実だろう。今回の事件を引き起こした雪印は間違った方向に導かれた権限、愛社精神を履き違えた代表的な例であろう。</P><P>　アメリカには個人が持つ倫理を発揮しようというときに、いかなる者からも圧力を受けることなく、身分が保障されて倫理性を貫いていくことが出来るという内部告発法というものが存在する。もしこのような法律が日本にもあったなら、今までに起こったような不祥事は起こらないはずである。たとえ政府が全国の肉牛の全頭管理や、輸入肉の完全管理などをがんじがらめに管理をしても安全を完全に保証することは出来ないであろう。政府からの指導がなくても誰もが持っているはずの道徳心によって、会社運営をしなければならないのである。　</P><P>　本来、国民の安全を最優先に考えるべきである政府機関が自分たちの身の安全ばかりを考えていたためにこれらの不祥事は起こった。長い時間をかけて築き上げてきた信頼は、ほんの些細なことがきっかけであっという間に崩れてしまうものである。企業にも国にも裏切られた形になった国民はこの先一体どのように、誰を信頼して生活をしていけばよいのだろうか。政府による派手で大きなアクションで実際に行っていることを隠すよりも、一歩ずつ地道に国民の安全を考えた行動を起こしてくれることを望みたいものである。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../32english/32topics.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P></BODY></HTML>