<!--This file created 04.2.1 6:16 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>ito37j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONTSIZE="+2">分岐点にさしかかった日本の教育</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">３年　伊藤奈津子</FONT></P><P>　新学習指導要領が２００２年に全面実施されて１年余り経過した。今、文部科学省（文科省）は諮問機関「中央教育審議会」の答申を受けて、来年度からの授業に間に合うように、その学習指導要領を再度一部改正することになった。このような大きな改正はこの新指導要領が発案・提示されてから二度目のことである。</P><P>　一回目は、２００２年１月、小・中学校で新しい学習指導要領と完全学校週５日制が実施されるのを前に、文科省は「確かな学力の向上のための２００２アピール〜『学びのすすめ』」と題するアピールを発表した。「ゆとり教育」が学力の低下を招くという批判が強まったのに対応して、学力に焦点を当て、さまざまな学力向上策に力を入れて取り組むよう、文科省自ら異例の働きかけに踏み切ったものである。つまり文科省が事実上の軌道修正をして、実施にこぎつけたのである。</P><P>　それが今回は、「発展的な学習」において例えば、小学校６年理科において「食物連鎖などは取り扱わないものとする」のような「歯止め規定」にかかわらず指導可能であると文科省は改正イメージを発表した。</P><P>　このような不必要な歯止め規定をなくすことは当然であるが、一旦決めた指導要領を２年足らずで変えようとするのは誠に理解しがたい。最初は学習内容の削減に方向を向けていながら、今度はまた逆戻りであり、学力重視の方向に転換する事を公に認めたということである。今までの論議は一体何であったのかその杜撰さに驚かざるを得ない。この文科省の方針の変換は父兄を始めとする国民の教育に対する不満、あるいは不安が大きく、その声を文科省は無視できなくなったことの証明であろう。</P><P>　また一方で２００３年１１月に行われた総選挙でも教育問題について各党がマニフェストを掲げた。これらのマニフェストには教育基本法の改正をはじめとして、小学校の３０人学級の実現、学校五日制の見直しなどの現指導要領の基本概念をくつがえし元に戻すような問題が羅列されている。教育問題についてこれほどまでにそれぞれの党が言及するのは初めてなのだが、これらの改革をどのようにして進めるかなど具体的方法を示す党は見られなかった。新しい政界においてこれらの提言が即実行されるとは考えられない。しかし、これほどに現在の文科省のやり方には国中が批判的であると言って良いであろう。</P><P>　日本の教育をリードする新しい指導要領を作るにはそれなりの手順がいるはずである。まず、当事者である父兄、現場の教員の意見を広く聴取することが第一にあげられる。そして識者による推考が積み重ねられて初めて作られるものであり、当然ながら一旦出来上がるとかなりの間改正の要のないものを目指すべきである。しかしながら、今回の変更は様々な欠陥を持つ新指導要領の「改正」と考えられるので、それはそれで歓迎すべきものであろう。というのは、学歴偏重主義は良くないが、新しい世代に基本的知識を教えなくては日本の将来は真に暗いからである。ここから得られる教訓は、国家が国民の教育を好き勝手に扱ってはいけないということである。</P><P>　文科省、国が学校教育の質的な転換を求める前に、現場の状況をしっかり把握し、教育方針を確立する姿勢が見られない限り「確かな学力」、「生きる力」をはぐくむ新学習指導要領は始まらない。国民は今後とも文科省の動きと、小・中・高の教育をしっかりと見守っていかなくてはならないであろう。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../37english/topics37.html">Topics</A><BR><A HREF="../index.html">Index</A><BR>　</CENTER></P><P><CENTER>　　　</CENTER></P></BODY></HTML>