<!--This file created 07.2.8 10:23 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>inai46j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2">加速する教育問題論議</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">3年　稲井　慶一 </FONT></P><P>　</P><P>　9月21日、東京都教育委員会による国旗・国歌の強制が、憲法19条、および教育基本法10条に反していると東京地裁で言い渡された。1999年に施行された当時、政府は国旗・国歌の強制はしないと言っていた。しかし、現実に国旗掲揚と国歌斉唱が強制的に行われていて、入学式や卒業式等で、日の丸に起立せず、君が代を歌わなかった教員は懲戒処分を受けていた。判決で難波裁判長は、「起立したくない教職員、斉唱したくない教職員に対し、起立させ、斉唱等させることは、少数者の思想良心の自由を侵害していると思料する次第である。」と結論された。かつてこの日の丸や君が代は、戦時中の軍国主義の教化として利用されていたので、多くの国民が素直に受け入れられるものではないという判断である。</P><P>　公立学校で、一方的な宗教理論や観念を生徒に教え込むことを禁じられているように、この判決は国旗・国歌の強制は教育基本法で述べる不当支配に当たると、違法性を明確に認めている。それに現実を見ると国旗・国歌は強制せずとも、自然に我々の生活にすでに浸透している、と言えるだろう。サッカーのワールドカップやオリンピックといった国際的なスポーツの試合では自然に国旗掲揚・国歌斉唱が行われている。3月に行われたワールドベースボールクラシックでも、日本は世界一になって、選手は君が代を斉唱した。その時、誰かに強要されたわけでもなく、国民は選手と一緒に日の丸を振り、君が代を口ずさんでいた。このことから、国旗・国歌への誇りや尊厳は老若男女の心の中にすでに刻まれていて、日本人は愛国心をすでに持っていることがわかる。学校の式典で強要する必要性はないのではなかろうか。しかし、東京都教育委員会はこの違憲判決について、「極めて遺憾である。」とし、9月29日に、東京高等裁判所に控訴した。この本意を計りかねる国民も多数いるであろう。新しい国家の制定であるとか様々な意見を含めた幅広い議論をすべきである。</P><P>　国旗・国歌の強制とともに、現在国会で議論されている教育問題の主点は生徒の学力低下問題である。この問題の対策として、安倍内閣は子供たちの確かな学力習得の支援と現場教員の資質向上を目標とする教育再生会議を設置し、「教育改革」に着手し始めた。教育再生会議の主な活動の中には、子供たちの学力低下は教師の能力不足が原因であるとし、資質が足りない教師を排除するための教員免許更新制度や、生徒が入学する公立の小・中学校を自由に選択できるようになる「教育バウチャー制度」の導入についての審議などが入っている。これらが実施されれば、授業に対するレベル意識が教師間で高まり、教育全体の質が向上されると考えているようだ。しかし、不適格と認定された「ダメ教師」をやめさせるという制度は本当に正しいことなのだろうか。実際の教育現場では、子供が問題行動をしたときに、「私の子供はそんな事をする子ではない」と全ての責任を学校側に押し付けている保護者がいる。そして、一方的な責任転嫁が原因で精神的に追い込まれ、教育の現場から逃げ出す教師は少なくはない。これでは教師の資質が高まることは期待できない。「ダメ教師」や「ダメ学校」をただ淘汰し、排除するような小手先の教育改革だけでは次世代の成長は望めない。学校や教師の資質だけではなく、その子供たちの教育に携わっている社会環境の全てを視野に入れる必要がある。また昨今のいたましい中学生の自殺問題から見えてくる学校、教育委員会の隠蔽体質。これは学校のランク付け・教育目標の数値化に端を発している。教育の世界は社会の鏡である。悪い社会は、生徒や教師を悪くさせるのだということを考え、教育の在り方を長い目で検討する時期に来ている。</P><P><CENTER>　<HR><A HREF="../46english/topics46">Topics<BR></A><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P></BODY></HTML>