<!--This file created 08.7.26 1:03 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>iseya51j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=43 BOTTOM=758 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2">自殺報道のあり方</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">４年 伊勢谷　優子</FONT></P><P>　</P><P>最近、ほぼ毎日硫化水素による自殺がニュースや新聞、インターネットなどで報道されている。今年4月に入ってから、硫化水素自殺をする人が急激に増え始めた。なぜこの自殺方法がブームとなり、このような大きな社会問題となってしまったのだろうか。</P><P>その理由のひとつは、これ以外の方法で自殺をする人はいるのに、硫化水素を用いた自殺がおこるたびにそればかりを取り上げて報道するということではないだろうか。残念ながら、現在日本でやられているような報道の仕方では事態を悪化させてしまう。</P><P>数年前、いじめが原因で自殺をする生徒が急増しそれが社会問題として、テレビ・新聞・ラジオなどで大きく取り上げられた。あの時も、「いじめを苦に自殺」ということに注目し、毎日それが起きるたびに報道をしていた。その結果生徒の自殺が無くなるどころか、短期間で多くの自殺が起きてしまうという悪循環を生んだ。</P><P>このことからもわかるように、マスメディアの報道の仕方によってある特定の自殺方法がブームとなったり自殺の連鎖が起きる傾向がある。最近のマスメディアは自殺報道の方針が間違っていて、彼らが発信する情報に影響されやすい若者に間違ったメッセージを送っていると強く感じる。報道の仕方を適正にすれば、自殺の予防につながるのか。また、多くの自殺願望者に生きる希望を持たせることは可能なのか。私はこの２つの問に対する答えはイエスであると信じている。</P><P>2000年にＷＨＯが出した「自殺を防ぐための報道のガイドライン」によると、すべきこと、してはいけないことを以下のようにそれぞれ６点ずつ挙げている。</P><P>報道してはいけないこと：</P><P>1． 写真や遺書を公表してはいけない。</P><P>2． 自殺方法を詳細にわたり報道してはいけない。</P><P>3． 自殺の原因を単純化して報道してはいけない。</P><P>4．自殺を美化したり人々の関心を強く引くような報道はしてはいけない。</P><P>5． 宗教的、文化的な固定観念を持ってはいけない。</P><P>6． 自殺を責めてはいけない。</P><P>報道すべきこと：</P><P>1. 保健衛生当局と綿密に連絡を取りあい研究をして、事実を放送する。</P><P>2.自殺を言う時には完了した（completed）という表現を使い、成功した(successful)という表現は使わない。</P><P>3. 自殺と関連のある情報だけを報道し、新聞では一面に掲載をしない。</P><P>4. 自殺に代わる解決方法を強調する。</P><P>5. 命の電話（悩み事相談電話）や地域の援助人材の情報を提供する</P><P>6. 自殺の危険兆候や前兆について公表する。</P><P>これらをみてみると、「してはいけないと」されている項目のほとんどが日本のテレビ・新聞・ラジオなどでは頻繁に報道されている。たとえば、ニュースキャスターが感情を込めて遺書の内容を読み上げたり、自殺者に多くの関心が集まるよう編集されたＶＴＲを放送したり、また何と何を混合して硫化水素を発生させたとか、人々の興味を引こうとしている。しかし自殺を考えている人たちがこういった報道に背中を押されて自殺をしてしまうことは容易に想像される。</P><P>それとは逆に、すべきこととして挙げられている項目に関しては現在日本ではほとんど行われていない。これらの項目は主に、自殺を予防するための取り組みについて触れている。自殺に関しての報道をする際にはこの点をよく踏まえ、自殺をセンセーショナル化するのではなく、自殺願望を持つ人々に「生きよう」というメッセージを届ける事が大切だ。</P><P>硫化水素による自殺が人々の注目を集め毎日のように自殺者が出ている今こそ、自殺の報道の仕方を見直すべき時だ。マスメディアは報道方針を変えるべきであり、違う方法で助けとなる事をしなくてはならない。例えば、自殺の報道や自殺に代わる解決方法を強調した報道の最後には必ず「ヘルプライン」の電話番号を載せてみてはどうだろうか。1人で悩んでいる人や思いつめている人が、ふと目や耳にした電話番号に電話をかけてみる可能性は大いにある。彼らに対して、地道にメッセージを送り続ける事ができるのはマスメディアなのだ。報道の仕方を変えれば、年間3万人以上もいる自殺者数を減らすことができるかもしれない。マスメディアの仕事は人々の関心を集めるためだけに事件を報道するのではなく、事実のみを国民に伝えることを頭に入れておかなくてはいけない。自殺報道をする際には、ＷＨＯのガイドラインに従うべきだ。もう一度生きようとする人にとって過ごしやすい世界を作りたい。また、彼らが生きていてよかったと感じられる世の中にしていきたい。</P><P>　</P><P>　</P><P>　</P><P><CENTER>　<HR></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../51english/Iseya51e.html">English<BR></A><A HREF="../51english/topic51">Topics<BR></A><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P><P>　</P><P>　</P><P>　</P></BODY></HTML>