<!--This file created 08.7.26 1:06 PM by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>tsukui51j</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=68 BOTTOM=768 LEFT=8 RIGHT=538></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONTSIZE="+2">後期高齢者医療制度、建設的な見直しを</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT><FONT SIZE="+1">4年 津久井　ゆき</FONT></P><P>　</P><P>75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度に対する与野党の論戦が始まった。準備不足のまま今年4月から始まったこの制度は、施行当初から抜本的な変更が必要であると問題になっていた。与野党共に高齢者の不満が少しでも解消される対策を練って欲しい。</P><P>厚生労働省が5月初めに集めた全国からの苦情と実態から、問題点が浮き彫りになった。4月15日の天引き開始直後、多くの国民には、なぜ75歳以上の高齢者に対して新しい制度が施行されたのか理解できなかった。の加入者の声には、「天引きされていた保険料が高すぎて納得いかない。」、「パンフレットを見ても訳がわからなくて、窓口まで行かねばならなかった。」、「天引き後は、年金収入がとても低くなる。」といった嘆きが多かった。またある加入者は、「年寄りは早く死ねということか」自治体担当者でさえも「保険料が決まるのが遅すぎた。」と国の対応に不満を漏らした。保険料通知以降の苦情は増え、「どれが保険料かわからない」という指摘もあった。準備不足でスタートした厚生労働省に対する怒りと根本的な制度に対する不満が、多くの国民の叫びである。政府がいかに国民の状況に疎かったのか、はっきりと見せつけられた。</P><P>この問題の解決策として焦点となっているのは、低所得者の保険料の軽減、年金からの保険料の天引きの措置、診療方針の見直しなどだ。</P><P>この中でも、保険料が急増した低所得層の加入者が出てきたことは深刻な問題である。新制度を運用する地方自治体とは別の各都道府県の新組織が出来たことが大きな理由である。保険料徴収の方法などを条例で定めており、これまで市町村が独自に税金を投じて低所得者層の負担をしていた方策を実施出来なくなったのである。厚労省が6月4日、国民健康保険から移行した世帯の実態調査の結果を発表した。それにより低所得者層の方が、高所得者層より負担の割合が高いということが判明した。舛添要一厚労相記者団に、「約７割の世帯が負担が軽くなっている。大きなトレンドでは間違っていないと思う。」と述べている。しかし実際には、一番助けが必要な人々により負担がかかっているのである。</P><P>また、広域連合自体がわかりにくい。都道府県単位の特別地方公共団体で、自分はどの区域なのか、窓口はどこなのか加入者が把握出来ていない。利用者に対する意識に欠け、上から物を押しつけた制度と言わざるを得ない。</P><P>与党は「新しい高齢者制度を作るべきだ」という付帯決議を提案している。6月3日に発表された案では、所得割についても保険料の負担の軽減措置を設けるとしている。対する野党はこの制度に対する反発の流れを受け、廃止法案を参院本会議に提出し、野党の賛成多数で可決した。新制度を廃止し従来の老人保険制度に戻すのに加え、今年の10月までに保険料の年金天引きを停止することや、これまで保険料負担がなかった、扶養を受けていた人の保険料の徴収凍結を続けるという内容である。</P><P>これらの法案は、負担を減らすというだけで、問題の本質を解決するものではない。国民の批判回避のため、ただ解決を先延ばしにしている。軽減策の大幅な拡充は、巨額な財源を必要とすることも忘れてはならない。また以前の制度に戻るだけでは、国民の理解を得られるわけがない。政府は、高齢者の生活実態を正確に把握し、手助けを必要としている人が救済対象から漏れることがないよう、万全を期してもらいたい。今まで厚労省は、低所得者層には負担減、高所得者層には負担増という目玉であるとしてきた。しかしながら、厚労省の発表によると反対の結果であることが判明した。これは大きな警鐘である。実状の把握と実施案のシミュレーションをしっかりやるべきであろう。</P><P>少子高齢化で高齢者の医療費はさらに膨らむことが予想される。これから社会に出ていく大学生としては、子供や孫の世代にツケを回すような変更では納得が出来ない。このままでは、問題が広がっていくばかりである。行政府は批判に浮き足立つことなく、結論を先延ばしにしてでも、じっくりと将来の世代のことまで見据えた制度の見直しをすることに期待する。</P><P>　<HR></P><P><CENTER><A HREF="../51english/tsukui51e.html">English<BR></A><A HREF="../51english/topic51">Topics<BR></A><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P></BODY></HTML>