05-2.交通犯罪捜査の事務の帰属
 最高裁昭和54年7月10日第三小法廷判決  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -  判決要旨   都道府県警察の警察官の故意、過失による他人に対する  損害の責任は都道府県に都道府県警察を置き警官を管理、運営  している自治体にあるとし都道府県の警察官が警察の職務の  範囲で行われる交通犯罪捜査は例外的なものを除き当該都道  府県の公権力の行使にほかならないものとみるべきであるとした。   また、都道府県警察の警察官が行う司法警察職員として職務  にあたり、国が任免した都道府県警察の長(都道府県警察本部  長)によって公権力が行使されるからといって都道府県の処理  すべき事務にかかる警察の事務を都道府県警察の警官において  執行すること自体までが国の公権力の行使にあたるものと解す  べきではないとした。  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -  例外的に国の事務とする場合  1.都道府県警察が検察官自ら行う捜査を補助する場合。  2.公権力を違法に行使した警察官が警視正以上の階級に    ある者である場合。   (今回の事件は警部補と警視による違法な公権力の行使で    あるから之に該当しない。)  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
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