<!--This file created 99.8.6 15:31 by Claris Home Page version 2.0J--><HTML><HEAD>   <TITLE>agatsu-j-23</TITLE>   <META NAME=GENERATOR CONTENT="Claris Home Page 2.0J">   <META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">   <X-SAS-WINDOW TOP=42 BOTTOM=757 LEFT=4 RIGHT=534></HEAD><BODY BGCOLOR="#FFFFFF"><P><CENTER><B><FONT SIZE="+2" COLOR="#AF0000">北方領土裁判</FONT></B></CENTER></P><P ALIGN=RIGHT>2年　木村吾勝</P><P>　北方領土に土地を所有する元島民舛潟喜一郎さん（故人）は登記簿の所有者住所の変更申請を求めた。しかし、国は北方領土の登記変更を認めなかった。1997年3月25日釧路地方裁判所はその拒否を違法とした判決を下した。札幌高等裁判所は1999年1月26日、釧路地裁の判決を破棄し、国側の主張を認める判決を言い渡した。</P><P>　判決理由として次の3点を上げた。（1）現地調査ができないため、登記簿の正確性を十分に確保できない。（2）北方領土は本来不動産登記法の予定していないものである。また、北方領土の不動産についての権利に関する登記を行うことは、同法が目的とする取引の安全と円滑を阻害しかねない。（3）北方領土の不動産については、同法を適用できる状態ではなく、登記の対象となる不動産に該当しない。</P><P>　　これでは元島民の権利保護にたいする国の怠慢を司法までもが認めたと言わざるを得ず、元島民の怒りはもっともだ。国は今まで、北方領土を日本固有の領土と言っておきながら、元島民の財産権の保護に明確な方針を示さないできた。近い将来、返還された時に権利関係が未整備な場合、国はどう対応するつもりなのであろうか。国は過去に法整備をするべきなのだ。しかし、このような判決では、国側の過去の対応のまずさを覆い隠してしまう。</P><P>　そもそも国の北方領土に対する姿勢には矛盾がある。（1）遺産相続の場合は土地登記を認めていながら、土地所有者の住所変更は認めていない。（2）法務局が管理する戸籍の手続きでは、四島を日本の領土と見なし、本籍を移すことが可能なのに、大蔵省の関税法では四島からの輸入品に関税がかけられる。（3）前述の裁判の一審判決に控訴し、返還運動に水を差しておきながら、「北方領土の日」の2月7日に東京で開かれ、小渕首相、高村外相らが参加した北方領土返還要求全国大会では、返還運動の推進を訴えている。</P><P>　北方領土が日本固有の領土ということを主張するためにも、北方領土を日本の法律で扱っているとロシアに見せつけなければならないのではないか。それが政治というものであろう。北方領土は日本固有の領土だと言っておきながらその一方で、国民の権利を無視している今の行政では、世界の笑いものになる。根室で開かれた住民大会に参加した600人の願いを国は尊重しているのか。そして私達はこの問題を自分たちの問題として考えなければならない。</P><P><CENTER><HR><A HREF="../23english/agatsu-e-23.html">English</A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../23english/23topics.html">Topics</A></CENTER></P><P><CENTER><A HREF="../index.html">Index</A></CENTER></P></BODY></HTML>