3月5日 [研修20日目]


 エルミタージュ美術館。見たい場所は決めてあったんだけど、地図がないし、3階までの階段が見つからなくて、30分くらい歩き回る。2階をひと通り回った頃に、ようやく非常階段みたいのを見つけて、やっと19世紀フランス絵画に辿り着く。さすが"隠れ家"て云うだけあるね。迷う、迷う。

 第二次大戦の戦利品を見たけど、戦利品、て武器だと勝手に思って楽しみにしてたら、どさくさまぎれに奪った美術品なの。ルノワールのピアノ教えてる絵の下絵みたいのとか、セザンヌ、ゴッホ、あとドガの1つ有名なのがあったなー。広すぎて、たしかにすごいのもあるけど、どーでもいいのも多くて、迷うし、疲れたました。結構大したことなかった。

 次はイサク寺院。上まで登って、ペテルブルグ見渡すの。階段はらせん状で狭いからロシア人たち、よく通れるなーと思うけど、先生とリュドミラおばあちゃんは、さすがに、登らなかった模様。入口の中にあった赤い電話に、ニンジャタートルズのシールが貼ってあった。

 疲れ果てたら、今度は休む間もなく、プーシキンの家。床を傷付けないように靴にカバーを履く。デスマスクと、あとツルゲーネフにあげた髪の毛ていうのが、よく分からなくて面白かった。女の人がアクセサリーを身に付けるように、プーシキンは足が悪いわけでもなく、杖をついてたんだって。

 それから、ホテルに荷物取りに戻って、20分で夕飯の買い出しなのだけど、ホテル近くのブリニィの店でテイクアウトが出来ると云うので時間を気にしつつも、苔桃ジャムのを注文する。13.5ルーブル。take awayって、ロシア語でどう云うのよ?と思ってたら、「ダモーイ、ダ?」て訊かれた。混んでて、「5分待って。」て云われたんだけど、集合時間過ぎてて、焦るー。お姉さん、すごい頑張ってラップに包んでくれて、はぁーってかんじで、「パジャールスタ。」て云ってくれて、スパシーバ!感動しつつ、バスまで走る。劇場に着くまでの間に食べたら、未だあったかくて、美味しかった。ペテルブルグでよかったこと、それくらい。

 少し遅れて、劇場入り。新作オペラなのだけど、訳が分からず寝てしまう。前に居たおばさんの頭デカすぎて、見えなかったし。後半から、2列目で見たけど、全っ然分からんまま終わった。

 モスクワ駅で、リュドミラおばあちゃんとお別れ。おばあちゃん、泣いちゃって可愛かった。観光案内全然聞いてなくて、ごめんなさい。元気で!そいで、また夜行で帰る。こんな強行スケジュールにも、もう慣れました。(M)


 サンクト・ペテルブルグ最終日。今日はサンクトのメイン企画エルミタージュ美術館見学の日である。朝食を終えたあと美術館へ向かい、11時から2時間半、各自見ることになった。エルミタージュ美術館は、うわさ通り本当に大きく、2時間半ではきっと全部は無理だろうとも思ったが、貧乏根性丸出しで、せっかく来たのだからと思い、少し駆け足で見てまわった。結局、あまり美術には無知なせいか、それほど感動もなく一通り見ることができた。 その後、イサク聖堂でサンクトを一望して、夜行列車が出るまでオペラを堪能し、22時45分の夜行に無事乗車したのだった。(O)