[トピック] ボリショイ劇場にバレー(アニュータ)を見に行く。
おいらの席はわずか10ルーブルの最悪席。前に乗り出して、なんとか舞台を覗くが、見えるのはオーケストラと役者の頭のてっぺんばかり。見え難いわ、疲れるわ、眠くなるわと、つらい2時間半でした。(X)
今日は12時からのバレエを見にボリショイ劇場へみんなで行った。でも今回の席が最悪で、1番上の席でのぞき込まなくてはいけないところだったので、約2時間、その体勢はつらかった。バレエが終わったあとは、各自、自由行動となり、自分たちは近くにあったツムへ行った。ツムは日本でいう丸井みたいな感じだった。値段もそこそこだったので、ただ一回りしてそこを出た。その後、アルバートにまたもや行き、ドトール・コーヒーでコーヒーをたしなめ寮に戻った。寮に戻ってからは、そろそろ帰国の日が迫っていたので、スーツケースに荷物を詰めてみたのだが、先生曰く一人20キロ制限とのことだったが、20キロは十分に超えている感じで、どうしようか考えていたが「これ以上は減らせない!」という結論で、すぐに今日は寝た。(O)
10:50集合でボリショイ劇場へ。 今日はバレエの『アニュータ』を見ます。 6階の一番舞台側の一番端っこ。舞台の奥全然見えない オーケストラも豆つぶ。まぁ、10ルーブルぢゃね。でもさすがに ボリショイ劇場のチケットは紙切れぢゃなかった。 オーケストラも踊り子もやっぱりすっごい巧い。あんまりよく見えないけど。チェーホフの『脛の上のアンナ』が元ネタだけど、『白鳥の湖』よりオモロかったです。身のり出さないと、見えないから腕痺れたし(←下見ると怖い)。 値段安いとは云え、 あんな見えにくい(というか見えない)席をなんで作ったんだろ。
そして、そのあとついに! ブルガーコフの家に連れて行ってもらえることにー。 何か危ないトコらしくて、自分らだけで行ってはダメだと云われたのです。 先生と、姪っこのナターシャも一緒にLet's go! マヤコフスカヤで降りる。駅出て、直ぐ左。ブルガーコフの家って書いてあって、中庭から入る。 壁にいっぱい落書きがあって、"ニェ ハローシャヤ クヴァルチーラ!!!"って扉に書いてある。 中に入っても暗くて、怪しげで壁一面に猫の絵とか描いてて、 ナターシャもうちらもビビリ気味。 踊り場で若者たむろってるし。 部屋の中は、天井からお札がぶら下がってたり、 弾き語りミュージシャンが居たり、 壁に切り絵って云うの、よかった。真似したい。アヴァンギャルドだった。
其処から、ちょっと行ったトコロに "ビストロ"って書いた売店があって、 お腹が空いたので、パンを買うことに。 サムサが10ルーブルで、店先に並んでるのを注文して直ぐ レンジであっためてくれんの。 おじさんとその奥さんが2人でパン焼いてて、 トルコ人だと云ってた。トルコ料理は何処で食べても美味しい。 近くに公園があって、池が凍ってて、 子供が沢山遊んでて何やらデカい誰かの像が建ってる。 此処は、ブルガーコフの『巨匠とマルガリータ』に出て来る公園です。 秋になると、この辺りでブルガーコフ祭りがあって、 普段は通ってない市電が、その時だけ走るんだって。いいな。
それから今度は、チェーホフの家博物館に連れてってもらうことに。さっきの公園をちょっと行ったトコロに 黄色の可愛いアパートがあるんだけど、 先生は昔そこに住んでたらしくて、同じアパートには小説家とか文化人が いっぱい出入りしてたんだって。いいな。
チェーホフの家のドアには、 "ドム ドクトラ チェーホヴァ"って書いてある。 "閉館"の札がかかってたんだけど、 おじさん開けて入れてくれて、20ルーブル。 またもや、ロシア語でいっぱい説明してくれる。 ロシア人て、別にこう云う博物館のガイドの人ぢゃなくても、 みんなすごく色んなことを知ってて、教えてくれようとする。 ものすごく記憶力がいいんぢゃないかなと思います。口承文化っていうの? チェーホフのお兄ちゃんは画家で、 絵が巧くて、チェーホフの書いた短編に いちいち挿絵とか表紙とか宣伝用のポスターとか描いてて、 それが全部残ってる。おじさんいい人なのだけど、 ちっともうちらと目を合わさないで別の何かが見えてる模様。 チェーホフのり移ったか、てくらいじっくり熱く語ってくれて、 いつもどおりあんまり分かりませんでした。 チェーホフが使ってたお医者さんバッグとその中身とかオモロかった。 昼は医者、夜は小説家、て云う生活。 『アニュータ』もこの家で書いただって!!!
それからアホートニィ・リャッドに出て、先生たちは本屋へ。うちらはツムに行って、フィルムを現像に出す。1時間待つ間に1Fに降りて、前にソフトクリームを食べたトコロで、グレープフルーツとバナナとキウイのミックスジュースを飲む。その場で絞ってくれて、氷ないから大分ぬるいんだけど、 すっごく美味しいよ!!! 70ルーブルです。是非。
寮には、守衛さんが交代で4人居て、あともう何日もないから 今日から順番に写真撮らしてもらう。今日の守衛さん、今70才。 昔はロケット仕事してて、ロシア中飛び回ってたんだって。孫が1人居て、18才で、今航空学校に行ってる。奥さんは去年10月に亡くなったって。あと、LOMOなんか全然ダメだよ、て云われたし(笑)。ロシア人はみんな日本製のカメラを買うのに、 何でロシア製のカメラがいいんだ?て、 真剣に云われた。確かにね。 左手の親指と人さし指の間あたりに、ソ連のマーク(錨)の入れ墨があって、 カッコよいのだけど、絶対写真撮らしてくれない。 なのに、これ13才の時に彫ってさー、て自慢げに話してくれた。戦争に行った時の話をいっぱいしてくれたけど、やたら長かった。しかもロシア語だし。何処のおじいちゃんでもおんなじだ。(M)